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魔術師の匣(下) 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2022/08/03 |
JAN | 9784167919276 |
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魔術師の匣(下)
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商品レビュー
2.9
10件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
魔術で使われる剣刺し箱と呼ばれる匣の中で女性が殺された。 本来であればマジックとして剣が刺さらないように設計されているはずなのに、中に入った人間に剣が刺さるように設計されていた。 事件解決に行き詰まった刑事ミーナは、魔術に詳しいメンタリスト、ヴィンセントにアドバイスを求める。 メンタリストが主役の物語なので、ジェフリー・ディーヴァーのキャサリン・ダンスシリーズのような物語を想像していたが、主人公ヴィンセントを深堀りするシリーズ一作目らしいストーリー展開。 もちろん巧妙なプロットも随所に散りばめられており、読む手は止まらないが、刑事ミーナについての回収は次作以降に持ち越されており、二作目以降で回収していく意向と思われる。 また他の登場人物も個性的な面々が揃っている。ヴィンセントの家族、元妻、ミーナと同じ捜査課の面々など、一癖も二癖もあるキャラが揃っており、ある意味賑やかなエンターテイメントになってはいるが、ドタバタ感は否めず、この物語全体のリズム感が最後までつかめないよう感じも覚えた。 と言いつつも、ミーナの過去が気になるので、二作目は読むとしよう。
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ヴィンセントの母ちゃんの最期が、ベランダで洗濯物を干してたら幼児に鍵をかけられ締め出しを食らうお母さんが想定する最悪のパターンやんけ、と思った。 ヴィンセント、厄介な男なのだろうな。ルーベンに対するアドバイスとか。普通、しないけど、ヴィンセントはあっさりと踏み込んでしまう。対してミーナは踏み込むべきところも踏み込めない。良いバディなのかどうかはわからない。恋愛的な関係に陥らず、互いをケアする関係ならいいんだけどね。 犯人にやられた被害者は気の毒だが、犯人には同情してしまう。
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(上巻より) 「こんまりメソッド」に「麻原彰晃」を登場させた作者は、 かなり日本の事情に詳しいようだが、 潔癖症のミーナが憧れる日本でも、 さすがに手袋は奇妙に思われる、と教えてあげたい。 そのミーナの潔癖症はかなりひどく、 飲み物のために紙で個別に包装されたストローを持ち歩き、 ショーツも洗濯せずに使い捨てにしている。 彼女が日常生活の中でなにかをするたびに、 何万もの病原体を思い浮かべて恐怖におののく様子はかなり伝染性が高く、 読み進めている間に、 素手でそこら辺のものを触るのが怖くなってきたぐらいだ。 そんな彼女がヴィンセントを救うため、 決死の覚悟で ミンクの死骸だらけのコンテナに飛び込んだことが、 結局無駄だったのがかわいそうだった。 全体としては、謎解きやヴィンセントの過去が面白かったが、 癖のある主人公たちになかなか感情移入できないのがちょっと不満。
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