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非所有の所有 性と階級覚え書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 月曜社 |
| 発売年月日 | 2022/08/08 |
| JAN | 9784865031430 |
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非所有の所有
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本書は森崎和江の最初の評論集。「まっくら」(岩波文庫)や「慶州は母の呼び声」(ちくま文庫)を読んで著者に関心を持ってきていたのだが、これまた最近読んだ谷川雁との関係もあって、同一版元から刊行された本書を読んでみた。 巻頭には無題の文章、第Ⅰ部に評論的文章、第Ⅱ部に二つの創作...
本書は森崎和江の最初の評論集。「まっくら」(岩波文庫)や「慶州は母の呼び声」(ちくま文庫)を読んで著者に関心を持ってきていたのだが、これまた最近読んだ谷川雁との関係もあって、同一版元から刊行された本書を読んでみた。 巻頭には無題の文章、第Ⅰ部に評論的文章、第Ⅱ部に二つの創作が、さらに元版にはなかった幾つかの文章が資料として収録されている。 石炭産業は日本のエネルギー政策の中心であったが、1950年代後半の時期、合理化・閉山が相次ぐ状況となっていた、そんなとき谷川や森崎は筑豊に住み着き、炭鉱労働者等と共にサークル村の活動等を始めた。本書に収録されている文章の多くは、そうした時期の活動を踏まえて書かれたものである。 谷川の文章を読んでも、運動の具体的様相や活動する人びとの心情等はあまり述べられていなかったが、作者の文章を読んで当時の様子がかなり肌感覚として分かってきた感がする。 そんな中で、かなり力が入っているなと思われたのが、「非所有の所有 性と階級覚え書」の一編。時代が時代だけにマルクス主義の概念を用いてその言わんとするところを理論化しようと試みていることは分かるのだが、論の展開が円滑でなく理解は容易でない。私有を所有しない/非所有を所有する。被所有の共通認識の共有/被所有の共通認識の私有、これらがキーワードとして用いられる。 彼女の筆により描かれる炭鉱の女たちのエネルギッシュな姿は魅力的だが、「まっくら」で描かれたかつて自ら坑内労働に従事していた逞しい女たちとは異なる時代に生きる女たち、そこにはまた別の生き方があった。 労使対立の激しさなど今とは全く異なる時代を背景として書かれた半世紀以上前の著作であり、決して読みやすいものではないが、大畑凜氏がかなり詳しく解説を加えてくれていて、とてもありがたい。
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