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ホス狂い 歌舞伎町ネバーランドで女たちは今日も踊る 小学館新書428
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ホス狂い 歌舞伎町ネバーランドで女たちは今日も踊る 小学館新書428

宇都宮直子(著者)

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ホス狂い 歌舞伎町ネバーランドで女たちは今日も踊る 小学館新書428

定価 ¥990

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2022/08/01
JAN 9784098254286

ホス狂い 歌舞伎町ネバーランドで女たちは今日も踊る

¥440

商品レビュー

3.6

15件のお客様レビュー

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2025/09/29

インタビューの相手が4人くらいしかいないのはSNSなどで女のコ(前編カタカナの「コ」)たちにコンタクトをとろうにも、スルーされたため。でもわりと深く話を聞いているようなので4人の話からでも実態が十分掴めるところはある。インタビューされていたYOUTUBERの「あおいちゃん」など情...

インタビューの相手が4人くらいしかいないのはSNSなどで女のコ(前編カタカナの「コ」)たちにコンタクトをとろうにも、スルーされたため。でもわりと深く話を聞いているようなので4人の話からでも実態が十分掴めるところはある。インタビューされていたYOUTUBERの「あおいちゃん」など情報発信している人が多いので、歌舞伎町のホスト遊びとはどういうものなのかということは、実は本を読まなくてもだいたいはわかる。 が、遊んでいる(数千万以上使うことを「遊び」と言っていいのかどうかは別として)人自らが、「歌舞伎町は薄いベールで何重にも覆われていて、私はその外に出てから初めて気がついた」という表現を使ってあの街の特殊さを語るところなどは、ルポならではの臨場感を感じる。 筆者曰く、それは湯船に使っている状態で、ぬるい湯から外に出るときは寒く感じるように、ホストの世界を出るときはそういう気分なんじゃないかと。また、歌舞伎町は物語を作りやすい街なんだろうとも書いていた。 多分ホスト遊びは推し活、課金して強くなるゲーム、疑似恋愛など色々な要素が詰まった依存性の高い「遊び」なんだろう。そこに「物語」をくっつければルポとして語れる話になる。が、それは全部後付けのもので、若い女が数千万も稼げるようなシステム、つまり売買春の文化とシステムがもともとそこにあるからこそホストビジネスが成り立つのだろう。しかしその金は自分の成功じゃなくて、推してるホストのため(というか店)のために消えていく。また、夜の街というのはセイフティネットの役割を果たしているところもあるので、はやりこれも若い子を救うシステムが他に存在しないということなんだろう。 私が経営者なら、男性向け風俗店とホストクラブを同時経営するだろう。動機を与えて女のコたちを働かせて、彼女たちの収入は全部ホストクラブで消費されるシステムにするのが一番いい。それも男や女の救済だと物語をくっつければ(女の子や男の子たちが、「歌舞伎町に救われた」というストーリー)、耳触りの良い話には聞こえるだろう。 ・・・と読後にいろいろと考えてしまう、後味の悪いルポルタージュではあった。なのでルポとしては成功している方なのかな?と思う。

Posted by ブクログ

2025/01/23

新宿在住の私だがホストクラブには行ったことないし、行きたいとも思わないので、未知の世界だった。なんでこんなにホス狂いするのかも私にはよくわからないままだった。寂しさを紛らわせるために、自分の価値も下げちゃって良いことなんてあるのだろうか…と思えた。

Posted by ブクログ

2025/01/12

売る方も買う方も、社会の価値観や小狡い物語に洗脳され、互いに価値を交換するほどに搾取されていく。ホストはそうした構造の「出し子」を担い、溺れる客は振込詐欺の老人被害者と同様の図式だ。詐術的なロマンス詐欺の部分(性欲)と、応援消費(認知欲、利他的欲求)、顕示的消費(承認欲求)が絡み...

売る方も買う方も、社会の価値観や小狡い物語に洗脳され、互いに価値を交換するほどに搾取されていく。ホストはそうした構造の「出し子」を担い、溺れる客は振込詐欺の老人被害者と同様の図式だ。詐術的なロマンス詐欺の部分(性欲)と、応援消費(認知欲、利他的欲求)、顕示的消費(承認欲求)が絡み合い、付かず離れずの距離感でゲーム性を付与し、課金によって得られる報酬体験が依存性まで齎す。 多分、こんな構図かなと思うが、これだけ色々あるという事は、私たちも常に被害者になりかねないという事。自分は大丈夫、という人は、その環境に身を置いていないだけとも言える。環境に身を置かない自信は確かなものではあるが、怖いのは友人の影響。好奇心。また、ホストの世界以外にもこうした搾取構造の類型は多い。「投げ銭」「推し活」もこれに近い。 寂しい人や認知力の弱い人、弱まっている人がターゲットとなる。 ようやく国もこうした問題に対し、新たな規制や罰則強化の動きへ。ホストクラブでの女性客が高額な料金を請求されて借金を背負わされ、その返済のために売春などを強要されるケース、「売り上げトップになれなかったら、もう会えなくなる」などと、恋愛感情につけ込んで客を依存させ、高額な飲食をさせるいわゆる「色恋営業」を禁止。未払いの飲食代「売掛金」を取り立てる目的で、客を困惑させたり怖がらせたりして売春や性風俗店で働くことを求める行為も禁止。当たり前だし、遅すぎるし、しかし、実際には効力なさそうだし、で読んだのがこの本だった。 上記のような事は本書には書かれていない。本書は、ただただ、ターゲットたちによる悲しき搾取の循環構造がルポされる内容だ。言葉や見た目、お店や雰囲気などの環境設定をキラキラしたものに。こうしたイメージ戦略は、まるで欲求パラメータに対して外部脳刺激を与えられたモルモットを見るようだ。恐ろしいのは、ホストと風俗嬢だけに閉ざされず、そこに関わる性欲は社会全体に染み出して連鎖し、より安全風な二次的な搾取構造をも組み込んで循環するのが、そもそもの資本主義だという事。ホストの図式は欲が露骨になる程、規制ギリギリの世界に近づいただけと言えるかも知れない。

Posted by ブクログ