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ヘクタール
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2022/07/27 |
JAN | 9784163915739 |
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ヘクタール
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商品レビュー
3.6
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
芯が強いというか、厳しい歌が多かったように思う。 切羽詰まった対峙という印象。 その言葉選びにドキリとしたり、ヒリヒリしたり、少し恐ろしかったり。 読んでいて息苦しくなるくらいのものもあった。 それ故に、私には感じ取りきれない歌も多かった。 私が幼すぎるのかもしれない。 「あとがき」で大森さんご自身が「自分の歌によって自分自身が傷つくことが増えてきた…」と仰られていたのが印象深い。 「青林檎ふたつにひらくさびしさの本気はものを見えづらくして」 「わたしには言葉がある、と思わねば踏めない橋が秋にはあった」 「さびしさの単位はいまもヘクタール葱あおあおと風にふかれて」 「妬むことは花束のようなくるしさだ そうだとしてもさらに束ねて」 「瑪瑙という文字に酔いつつ読みすすむ頁に夜の翳りふかまる」 「金木犀うすくフェンスにふれながらいつかはいつかのままに遠くて」 「水晶のたてがみ青くなびかせてきみはわたしの生に喰いこむ」 「この胸に枝垂れるミモザ ごめんって言われたらもう咲かすしかない」 「おもいつめ深く張り裂けたる柘榴あなたの怯えがずしりとわかる」 「何年も泣いていないというきみが撮った桜のどれも逆行」 「赦されぬことが葉となり花となりわたしはいっぽんの木のままでいる」
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確か長濱ねるちゃんが好きな本だと何かで見たので読んでみました。 私には難しい事も多く、正直うーーーん、、、難しいなと思いました。 ですが好きな詩もありました。 その声がわたしに穴をあけにくる 数えきれないうつくしい穴 ↑ 好きな声とか癒される声とかずっと聞いていたい声とか...
確か長濱ねるちゃんが好きな本だと何かで見たので読んでみました。 私には難しい事も多く、正直うーーーん、、、難しいなと思いました。 ですが好きな詩もありました。 その声がわたしに穴をあけにくる 数えきれないうつくしい穴 ↑ 好きな声とか癒される声とかずっと聞いていたい声とかありますよね。 その幸福感がこの詩で表現されているのでとても素敵だと思いました。 先に死ぬと信じてうたがわないきみが ボタンを叩いて買う炭酸水 ↑ おそらく自分よりも先に死ぬであろうあの人も当たり前のように何かを買ったり飲んだりして日常を過ごしています。 その行動を冷静に見たことはなかったので、この詩の影響で冷静に観察してみるとなんか面白くて滑稽で不思議だなと思いました。
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大森静佳の三冊目の歌集。歌集としては珍しく大手の文藝春秋から出版されていることに驚いた。それだけ期待されているのだろう。それに応えて第四回塚本邦雄賞を受賞した。言葉同士がぶつかり、重なり、裏切る。その狭間からイメージがこぼれる。「鳥影はするどく空を斬りわたり結末が見えているからっ...
大森静佳の三冊目の歌集。歌集としては珍しく大手の文藝春秋から出版されていることに驚いた。それだけ期待されているのだろう。それに応えて第四回塚本邦雄賞を受賞した。言葉同士がぶつかり、重なり、裏切る。その狭間からイメージがこぼれる。「鳥影はするどく空を斬りわたり結末が見えているからって何だ」「青空の深いところでほのひかる見たことのないあなたの乳歯」「さびしさの単位はいまもヘクタール葱あおあおと風に吹かれて」「生まれると生きるの間に咲きそよぐねこじゃらしたち根こそぎ毟る」「約束はひとりっきりでもできること 虹よ おまえをずたずたにする」「人魚なのに溺れてしまうこんなにもつめたい水にそしてあなたに」「あなたより先に死にたしそののちのあなたの死後にふたたびを死ぬ」
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