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日本のコメ問題 5つの転換点と迫りくる最大の危機 中公新書2701
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日本のコメ問題 5つの転換点と迫りくる最大の危機 中公新書2701

小川真如(著者)

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日本のコメ問題 5つの転換点と迫りくる最大の危機 中公新書2701

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2022/06/21
JAN 9784121027016

日本のコメ問題

¥550

商品レビュー

4.3

8件のお客様レビュー

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2024/09/01

「日本のコメ問題」と言う表題ではあるが、核心は今後余ってくる「農地の問題」ではないかと読んだ。 日本人のコメ離れは、コメだけをみて考えればさほど深刻な問題ではない。本当に深刻な問題は田んぼのコメ離れであると主張しているように、既にエネルギーベースでは必要以上のコメが取れる農地が...

「日本のコメ問題」と言う表題ではあるが、核心は今後余ってくる「農地の問題」ではないかと読んだ。 日本人のコメ離れは、コメだけをみて考えればさほど深刻な問題ではない。本当に深刻な問題は田んぼのコメ離れであると主張しているように、既にエネルギーベースでは必要以上のコメが取れる農地が存在する。 国はコメ余りにならないよう、補助金を出して田んぼをコメ以外に利用するように仕向けている。 しかし田んぼには多面的機能があり、日本学術会議の見解によると、①国土の保全、②水源の涵養、③自然環境の保全、④良好な景観の形成、⑤文化の伝承、などと言う。 確かに、荒れた田んぼを見るのは忍びないし、整備された田んぼや棚田を見ると、景観としてもいつまでも残すべきだと感じる。 しかし少子高齢化の影響は、農業分野では顕著に現れているのが実態だ。 ただ補助金を注ぎ込むだけではなく、人口減に伴って余ってくる農地を、どう活用していくかと言う国民的議論が必要だと、本書を読んで考えさせられた。

Posted by ブクログ

2024/01/10

基本的に米が余分に作られていることと「田んぼ」自体が余っていることの問題を分けて考える必要がある。 生産性が上がり、人口が減少しているためコメが減ることは仕方ない。→作りやすい田んぼが中心となって作られるため。 それ以上に耕作放棄となる作りづらいところは災害防止等の観点で重要な意...

基本的に米が余分に作られていることと「田んぼ」自体が余っていることの問題を分けて考える必要がある。 生産性が上がり、人口が減少しているためコメが減ることは仕方ない。→作りやすい田んぼが中心となって作られるため。 それ以上に耕作放棄となる作りづらいところは災害防止等の観点で重要な意味を持っているためそれがなくなる副次的意味の方が大きい 田んぼは個人の資産であるため結局親戚等の手に渡ることが多い。もしくは多少の赤字になっても生きがいや家族の保険として田んぼを所有する人も多いため赤字で少量の田んぼ所有が増えて農地集約の妨げになっている 米は国が管理したり介入することが多い、多かったものではあるが致し方ない情勢によってルールが突然変わったりすることもある。 とにかく現状等の情報収集を欠かさずに常に対応をチェックしていく必要があることを心においておく

Posted by ブクログ

2023/10/22

雑な要約 日本のコメの消費量は高齢化や代替品の需要が高まり年々減ってきている。ただ著者はコメ余りは消費者にとっては良質な製品が安価で手に入れることができるためそこまで問題ではないと述べている(と思う)。長年、日本の悲願であった米自給化を達成できた事は、コメの不足に悩まさられること...

雑な要約 日本のコメの消費量は高齢化や代替品の需要が高まり年々減ってきている。ただ著者はコメ余りは消費者にとっては良質な製品が安価で手に入れることができるためそこまで問題ではないと述べている(と思う)。長年、日本の悲願であった米自給化を達成できた事は、コメの不足に悩まさられることがない訳で悲観的に捉える必要は無い訳だ。 むしろコメ問題の本質は田んぼが余ることであるという。 日本は現在、多くの食料を海外からの輸入に頼っており、それが途絶えるとたちまち食料安全保障が脅かされることになる。しかし、人口減少の進行により食料の消費量が減っていき、いずれ現在の輸入に頼る形態から、自給が可能になる転換点が訪れ、それ以後は農地の余剰が増えていくことになる。それに対し著者は警鐘を鳴らしており、なぜそれが危機であるかというかと言うと、ぼんやりとしか覚えてないので断言出来ないが、過去のビジョンなき農政の同じ轍を踏む可能性があるからだ。 昭和後期(年は忘れた)コメの自給を達成した以後、コメは供給過剰となり政府はその対策に公費を使い対応に追われることになる。その財政負担が、財界など各所から非難され結果、コメを作らせなかったり転作を促す減反政策が施行された。このなし崩し的な政策は、後の食料安全保障を脅かす結果となり、農業や国土の衰退を招いた。 このまま何のビジョンも持たずただその転換点までになんの対策もしないと、ただ国内の需給のみに気を取られ、海外展開や飼料用への転換など需要を新たに掘り起こそうとする意欲にかけた過去の政策を繰り返すことになりかねないのだ。 田んぼは食料の生産の利用に限定されず大雨時の治水作用や多様な生態系の保護など豊かな国土形成のために重要な土地であり有効な活用方法を見いだしていく必要がある。 感想 農産物は工業製品と較べ自然環境の要因が生産に大きな影響を及ぼし、植え付け時点で将来の予測を立てるのが難しい。凶作時も想定して農地開発が行われるだろうから、天候が穏やかだと余剰が産まれやすいのではないだろうか。 本書には述べられてないが、私はコメの先物市場廃止の観点からコメの問題を軽くではあるが見ていきたい。 価格発見機能を備えた先物市場は未知のリスク要因をヘッジする機能を持ち、生産者の助けとなる。しかし自民党の農水族の反対により、コメ先物市場は廃止された。先物というと投機的な悪いイメージがあるのも原因の一つだろうがコメの価格を市場に完全に委ねるのに抵抗感がある議員もいるのだろう。 コメは日本人にとって特別だ。凶作になって売り控えが起き、コメ価格が暴騰したら政権運営にも支障をもたらす。そのため本音としたらコメの管理は政府や農協が行いたいのかもしれない。 ただ国際化が進展し、様々な市場で様々な商品の先物取引が行われている現状で日本では価格の決定に瑕疵があるとするならばどうなるか。国際競争力を失うことになるのみである。

Posted by ブクログ

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