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吸血鬼ラスヴァン 英米古典吸血鬼小説傑作集
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2022/05/31 |
JAN | 9784488011154 |
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吸血鬼ラスヴァン
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商品レビュー
3.8
4件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ブラム・ストーカーが吸血鬼モノの嚆矢だと思っていたのだが、先行する作品が存在することを知ったのは、数年前、『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』を読んだときのことだ。同作品は著者であるメアリー・シェリーが、バイロンらとともにレマン湖畔に滞在し遊戯的創作が提案されたときに着想を得たという。本書のタイトルになっている吸血鬼ラスヴァンは、バイロンの専属医であり、その場にも居合わせたポリドリの手になるもので、これをもって吸血鬼モノというジャンルが誕生したとされる。 紹介されている作品群には19世紀のものとは思えない瑞々しさがあり、現代の作品に見たあれやこれやが散りばめられていて驚かされる。 ゴシック小説というものに勘所がないため、読み進めるに連れ、本書にはフォークロアがホラーと成る階梯を踏みしめているような印象を得た。そのような浅学の身にとっては、本書解説はありがたい。そこで示された多数のタイトルは、次の読書のよき導き手となってくれよう。 以下余談。 『魔王の館』について雑感。魔王とはレジナルド・クラークなる登場人物のこと。 この人物の在り様に、AwTという、今でいう同人TRPGで創造したキャラクターのことを思い出す。人ならぬなにかであり、「芸術家」を名乗った。奇妙な一致もあったものだ。
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「吸血鬼ドラキュラ」以前の傑作集ですから、もちろんドラキュラを超えるような小説があるはずありせん。更に吸血鬼に出てこない話もあったりするのですが、一番面白かったのは表題作、ポリドリの名作「吸血鬼ラスヴァン」。若き紳士オーブリーが旅の友に選んだラスヴァン卿。旅の途中でラスヴァンの正...
「吸血鬼ドラキュラ」以前の傑作集ですから、もちろんドラキュラを超えるような小説があるはずありせん。更に吸血鬼に出てこない話もあったりするのですが、一番面白かったのは表題作、ポリドリの名作「吸血鬼ラスヴァン」。若き紳士オーブリーが旅の友に選んだラスヴァン卿。旅の途中でラスヴァンの正体を知るも山賊に襲われラスヴァンは「自分のことは誰にも話すな」と言い残して命を落とす。しかし死体は消えてしまった。その後ちらつくラスヴァンの影そして彼との約束。怯えるオーブリーにとって最悪の結末が待っていた! 話がよくできてますね。現実なのか神経症なのか。恐怖が募っていきます。 そしてドラキュラ以前のもう一人のスター「吸血鬼ヴァーニーあるいは血の晩餐(抄訳)」。この話は英語でも全2巻で900ページくらいあるらしく抄訳は他のアンソロジーにも翻訳されてて読んだことあるけど、まあ、部分的に読んでもよくわからない。抄訳なんで仕方ないですね。
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ジョン・ポリドリ「吸血鬼」の新訳目当てで購入、読了。 吸血鬼小説の鼻祖とされる ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』より前に 発表されていた19世紀英米の吸血鬼小説アンソロジー。 【収録作】 ジョージ・ゴードン・バイロン 「吸血鬼ダーヴェル――断章」(Fragment o...
ジョン・ポリドリ「吸血鬼」の新訳目当てで購入、読了。 吸血鬼小説の鼻祖とされる ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』より前に 発表されていた19世紀英米の吸血鬼小説アンソロジー。 【収録作】 ジョージ・ゴードン・バイロン 「吸血鬼ダーヴェル――断章」(Fragment of a Novel,1819) ジョン・ウィリアム・ポリドリ 「吸血鬼ラスヴァン――奇譚」(The Vampyre:A Tale,1819) ユライア・デリック・ダーシー 「黒い吸血鬼――サント・ドミンゴの伝説」 (The Black Vampyre:A Legend of Saint Domingo,1819) ジェイムズ・マルコム・ライマー& トマス・プレスケット・プレスト 「吸血鬼ヴァーニー――あるいは血の晩餐」 (Varney the Vampire;or the Feast of Blood,1847) ウィリアム・ギルバート 「ガードナル最後の領主」(The Last Lords of Gardonal,1867) イライザ・リン・リントン 「カバネル夫人の末路」(The Fate of Madame Cabanel,1873) フィル・ロビンソン「食人樹」 (The Man-Eating Tree,1881) アン・クロフォード「カンパーニャの怪」 (A Mystery of the Campagna,1886) メアリ・エリザベス・ブラッドン 「善良なるデュケイン老嬢」(Good Lady Ducayne,1896) ジョージ・シルヴェスター・ヴィエレック 「魔王の館」(The House of the Vampire,1907) ※この作品のみ例外的に20世紀に入ってからのもの。 ジョン・ポリドリ「吸血鬼」の新訳目当てで購入、読了。 吸血鬼小説の鼻祖とされる ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』より前に 発表されていた19世紀英米の吸血鬼小説アンソロジー。 やはりモダンホラーよりゴシックの方が自分の好みに合う…… と再認しつつ、表題作以外はあまり刺さらなかった。 概ね中途半端なボリュームで、 読んでいるうちに飽きてしまいがちだったせいかもしれない。 収穫はバイロンの未完の作「吸血鬼ダーヴェル」に 描かれなかった終盤の流れをポリドリが流用して 「吸血鬼ラスヴァン」が完成されたのを確認できた点と、 以前、原著のペーパーバックを 買って読もうかどうしようかと迷った ライマー&プレスト「吸血鬼ヴァーニー」の抜粋を 読めたこと。 《ヴァーニー》は1845~1847年に英国の廉価週刊誌で 連載された長編“三文恐怖小説(ペニー・ドレッドフル)” 全232章(!)の抄訳。 フランシス・ヴァーニーと名乗る吸血鬼が 生き長らえるために人を襲って血を啜ったり、 財産を奪おうと画策したりするのだが、 複数の筆者によって書き継がれたらしく、 類似パターンのエピソードを繰り返すかと思えば、 主人公の来歴に都度矛盾が生じるといった 脈絡のなさを提示してもいる、歪な長編小説。 しかし、不自然なまでの長大さと、 ある種のデタラメさが、却って不老不死の吸血鬼なる 不条理な存在を活写することに貢献したと 言えるのではなかろうか。 *各編についてのコメントは後刻ブログにて。 https://fukagawa-natsumi.hatenablog.com/
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