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いるいないみらい 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2022/04/21 |
JAN | 9784041124444 |
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いるいないみらい
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商品レビュー
3.7
35件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
息が詰まるような読後感。読んでいて、どこか共感できる部分が多く、でも読まずにいられない、そんな本。 自分自身が子どもは大嫌い、の状態で結婚した。でも相手は何人でも欲しい人だった。ひとり授かり、今となっては本当にいてくれてよかったと思っている。 子どものいる道を選んだら引き返せないこと。その通りで、でもいてくれたおかげで、思いがけない人生を歩んでいる。 この本の中のみんな、 子どもをほしい夫、ほしくない妻、不妊治療をして子どもを授かった妹、急かしてくる母 男性不妊が判明した夫、妊活休止を提案する妻 夫に先立たれた妻、上司を支えた部下 子どもが嫌いな女性、施設で育てられる子ども、施設で育つ子ども そのすべてにパートナーとしっかり話すこと、って当たり前のように言われるけど、人生そこまで思う通りには進まなかった、というのが私。 思い通りでなくても、その人生を正解にしたい、なるように修正しながら生きているつもり。 この本を読んだ人は、多分『子どもを持つ』(私は持つ、という言い方は好みではないけど)ことを考えてる人には読んでほしいし、考えてほしいなと思う。 心がえぐられるような作品を書く窪美澄さん、すごいと思う。
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どのお話も、子どもを産むことや、子どもっていいよね、いつか欲しいよねみたいな結論に向かわないのが本当によかった。 もっぱら自分の最近の悩みが、子ども欲しくないけど持たない人生を決断しきれてない、ということなので、子どもを持たない選択肢も肯定されたような気がして嬉しかった。 個人的には「無花果のレジデンス」が好きだったかなぁ。 妊活、大変なんだよね…めちゃめちゃわかる。 最終的にひと息ついて、2人の関係が良い方向に向かいそうな終わり方をしたのがよかった。救われた。 この後もしんどい時期がくると思うけど、旅でもしながらゆるりと妊活していってほしいなぁ。 そうそう、この本では養子という選択肢が提示されているのも素敵だと思った。 子どもができないけど欲しいという人にも道を残している気がして。 こういう小説、意外とけっこう需要あるんじゃないかな〜 私はとっても救われました。窪さん、ありがとう。
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窪美澄さん、お久し振りの10冊目(アンソロジーを除く)。 子どもがいない夫婦の話が3つに、養父母と暮らし続ける独身女性の話と子どもを幼くして亡くし妻にも先立たれた初老の男性の話がひとつずつ。 いずれも子どもや家族が「いるみらい」への思いが今の生活に揺らぎを与えるお話。 世間並...
窪美澄さん、お久し振りの10冊目(アンソロジーを除く)。 子どもがいない夫婦の話が3つに、養父母と暮らし続ける独身女性の話と子どもを幼くして亡くし妻にも先立たれた初老の男性の話がひとつずつ。 いずれも子どもや家族が「いるみらい」への思いが今の生活に揺らぎを与えるお話。 世間並みの年齢で結婚して深い考えもなく子づくりをして苦労するもなく子を授かった者からすると、妊活(第2話)や養子縁組(第5話)の話は読んでいるのが場違いな感じがするほどに読み進めるのがきつい話だったが、どちらの話も人生の先輩たる女性の言葉で物語が良い方向で落ち着くところに救われた。 残る話も主人公の胸の内の不穏さにはやるせなさを感じたが、それぞれにこれからの行く先に光が灯るような結末には人の営みに対する作者の肯定的な思いを感じたところ。
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