いまさら聞けないキリスト教のおバカ質問 文春新書1353

橋爪大三郎(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2022/04/20
• JAN: 9784166613533

商品レビュー

2022/11/28

「神さまは、いますか」「人間は、罪があるのですか」「科学の時代に、キリスト教は意味がありますか」といった「いまさら聞けないが、すごく大事な質問」に、キリスト教側の視点からの答えを教えてくれる。質問は興味深いものが多く、神父と牧師の違いなど、知らないこともたくさんあって、面白かった。
ただし、簡単な言葉を使っているわりには、肝心のところがさらっと流されて、「え？そこもう少しつっこんで教えてよ」というところが随所にある。たとえば「人間は、罪があるのですか」あたりがそんな感じ。

たぶん一番大切な疑問「神さまは、いますか」に対する答えが、論理的に破綻しているようにぼくには思える。「神がいない」証明ができない以上（悪魔の証明というやつ）、神がいる／いないはひとりひとりが自分で決めるしかない、と著者はいうが、「神さまはいる」証明ならできるのでは？　キリスト教ではそのあたりをどう考えているのだろう？　それとも、これはそれこそ「聞いてはいけないおバカ質問」なんだろうか？　それでもぼくは聞いてみたい。「あなたはどうして神さまがいると信じられるのですか？」。

2022/08/21

キリスト教に対する、おバカ質問という根本的な疑問の数々について懇切丁寧に、非キリスト教徒からすれば非論理的に思えても教義的には筋が通っていると思わせる解説が提示されている。宗派の違いや最近の社会問題に起因する話題についても盛り込まれている。

2022/06/01

神さまはいますか、神さまはなぜ世界を造りましたか、ユダヤ民族はどういう人びとですか、なぜイエス・キリストが十字架で死ぬと救われますか、等々、誰もが1度は抱いたであろう疑問に真正面から答えた本。キリスト教の見方や世界観がとてもよく解りました。ユダヤ教やイスラム教のこと簡単に説明している箇所もあるので、キリスト教との関わりや違いもざっくり解ります。また福音派とトランプ元大統領の関係なども触れられていて、とても勉強になりました。キリスト教入門書として最適な1冊。