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髪追い 古道具屋皆塵堂 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2022/04/15 |
JAN | 9784065276518 |
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髪追い
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商品レビュー
3.8
10件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本作では新しい登場人物はなく,皆塵堂に居候することになるのは巳之助の弟分,茂蔵である。 「朽ち祠」 茂蔵が以前の遊び仲間との花見の宴の帰り道,ほろ酔い気分で歩いていたところ奇妙な祠を見つけて,つい扉を開けて,御神体が入っていると思われる箱を開けてしまう。するとそこから女の髪の毛らしきものが飛び出して茂蔵を襲った。「パキッ」という音とともに攻撃が止むと,髪の毛は自ら箱に戻ったので,茂蔵は蓋をしてしっかり紐で縛って祠に戻した。 しかし髪が箱から出たときの不穏な気配を遠くで太一郎が察知していた。 「髪絡み」 翌日再び祠を訪れると,箱が消えてしまっていた。皆塵堂チームは箱探しを始める。茂蔵はことの発端を作った責任から箱探しに加わることになり,その間皆塵堂に居候することになった。 太一郎が気配を感じた店に行ってみると,店主の八べえが梯子から落ちたところだった。その時足に黒いものが絡みついているという証言が出ていた。八兵衛はその後死亡し,葬儀が終わってから訪ねて箱のことを尋ねると捨ててしまったという。捨てられたゴミはすでにそこにはなかった。 「死神憑き」 太一郎が気配を感じた戸倉屋に古道具の買い取りを装い訪ねてみると逆に相談を持ちかけられてしまう。跡取り息子が死神にとりつかれたようで,自殺を図ったり死にたがっているという。息子の件を解決するのと引き換えに戸倉屋からなんでも譲ってもらえるということになる。皆塵堂チームはそれぞれ息子・喜三郎に生きる気力が湧きそうなものを持ち寄ることにする。巳之助はうまい魚,峰吉は高さの違う枕をたくさん,茂蔵は大量の枕絵を持ち寄った。そして太一郎は連助の件で宮越が折った刀から作ったという小刀を渡す。それで自殺を図ったらどうするんだという周囲の心配も気にする様子はない。 「髪つき首」 茂蔵はひとりではこの行方を追ってとある道具屋を訪れる。すると,箱は確かにあったが売れてしまったという。買った男の話を聞いて追いかける。次のところでもすでに転売されており,「八助」という男が買っていったらしい。その名前に危ういものを感じるが,緊急性があると思い一人で八助の家に向かうと...。 「花の祠」 太一郎は箱の最後のターゲットと思われる店を訪ねる。
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古道具屋皆塵堂シリーズ、9作目。 今回は皆塵堂に持ち込まれた曰くつきの古道具にまつわるものではなく、巳之助の子分の茂蔵が開けてしまった箱をめぐる怪異噺。 怪異描写は相変わらずの結構な怖さだけど、皆塵堂メンバーのセリフ回しが楽しくて楽しくて、スルスルと読めます。やっぱりこの皆塵堂...
古道具屋皆塵堂シリーズ、9作目。 今回は皆塵堂に持ち込まれた曰くつきの古道具にまつわるものではなく、巳之助の子分の茂蔵が開けてしまった箱をめぐる怪異噺。 怪異描写は相変わらずの結構な怖さだけど、皆塵堂メンバーのセリフ回しが楽しくて楽しくて、スルスルと読めます。やっぱりこの皆塵堂メンバーが一番好きだな。今回、箱に封じられた髪束に込められた怨念をどう始末つけるか、ですが、実に太一郎らしい始末で良かった。単なる怨霊退治にならず、霊を見ることができる太一郎だからこその采配かな。それをちゃんと汲み取ってあげる伊平次もさすが。
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シリーズ第九弾(一旦完結→再開を経て)。 酔った勢いで祠の戸を開けて、封印されていた箱を開けてしまった茂蔵。 中には女の髪が詰められていて、なんとその長い髪が茂蔵を襲ってきて・・・。 基本ユルいのですが、怪異描写は何気に怖いこのシリーズ。 襲う髪の毛は、不幸な目に遭って自害し...
シリーズ第九弾(一旦完結→再開を経て)。 酔った勢いで祠の戸を開けて、封印されていた箱を開けてしまった茂蔵。 中には女の髪が詰められていて、なんとその長い髪が茂蔵を襲ってきて・・・。 基本ユルいのですが、怪異描写は何気に怖いこのシリーズ。 襲う髪の毛は、不幸な目に遭って自害したお此さんというおかみさんの怨念との事で、茂蔵と皆塵堂メンバーがその怨念を残す魂を救うべく行動します。 今回は、太一郎が割と前面で活躍してくれて嬉しかったです。 なるほど、やけに件の箱を取り戻すのがノロノロしているなと思ったら、“敢えて襲わせて”いたのですな・・。 太一郎ってば、こういうドライな面もあれば、猫が苦手なのにやたら好かれて困っているところとか、そのギャップが好きですね。 猫が好きすぎる魚屋の巳之助や、食えない小僧・峰吉、材木屋のご隠居で家主の清左衛門さんも安定のキャラで楽しませてくれます。 そして謎の多い皆塵堂の主・伊平次が元植木屋で弟がいる事が判明(以前にも触れていたかもですが、全然覚えていないww)。 と、いうことで(?)個人的に今後、伊平次を深堀してほしいと思った次第です。
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