同胞 リトアニアのホロコースト 伏せられた歴史

ルータ・ヴァナガイテ(著者), エフライム・ズロフ(著者), 重松尚(訳者)

• 販売会社／発売会社: 東洋書店新社/垣内出版
• 発売年月日: 2022/04/06
• JAN: 9784773420470

商品レビュー

2024/08/19

リトアニア国内にいた約２０万人ユダヤ人の９０％～９５％がホロコーストで亡くなった・・・

これは衝撃的な数字ですよね・・・

この本ではそんなリトアニアのホロコーストがなぜ起こったのか、そのメカニズムは何だったのか、また、その歴史をめぐる現在のあり方について鋭いメスを入れた作品になります。

この作品はリトアニア人のホロコースト加担について書かれた本で、リトアニア国民の中に大論争を引き起こしました。

歴史修正主義とは何かを考える上でも非常に重大な示唆を与えてくれる作品です。

2024/02/22

【書評】
・片山杜秀（慶應義塾大学教授）『文藝春秋』2022年7月特別号
・橋本伸也（関西学院大学教授）『現代史研究』68号（2022年）
・紺谷南（東京外国語大学博士課程）『クァドランテ』25号（2023年）
・野村真理（金沢大学名誉教授）『ユダヤ・イスラエル研究』37号（2023年）
【新刊紹介】
・井出匠（福井大学准教授）『東欧史研究』45号（2023年）
【特別寄稿】
・重松尚（東京大学助教）『ユーラシア研究』67号（2023年）

2022/06/16

ユダヤ人は連れてこられると下着姿にされ、結婚指輪、時計、現金といった貴重品は没収されました。射撃する人たちが穴の縁に立つときもありましたし、大きめの穴で射撃を行う時は、犠牲者と一緒に穴の中に入りました。ユダヤ人は射撃する人たちに背を向けて一列に並びました。小さめの穴で射撃を行う時は、ユダヤ人は梯子を使って自分で穴の中に入りました。そして特別部隊の兵士の一人が大きめの穴まで連れていきました。穴に入る前にお互いの手を取るように言われました。原則として一度に10人ずつが射殺されました。射殺する人の数も同じで、特別部隊の隊員から選ばれました。次の日の射殺までは遺体を埋めずにそのままにすることになっていました。次に来るユダヤ人たちが前の人の遺体を埋めて、その後に射殺されました。P137