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悪い弁護士は死んだ(上) 創元推理文庫
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悪い弁護士は死んだ(上) 創元推理文庫

レイフ・GW.ペーション(著者), 久山葉子(訳者)

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悪い弁護士は死んだ(上) 創元推理文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2022/03/10
JAN 9784488192099

悪い弁護士は死んだ(上)

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商品レビュー

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2022/06/27

同じ作者の作品かと何度も確認した。「許されざる者」の主人公、ヨハンソンの人格や事件に向き合う真摯さが、このベックストレームと相反しているからだ。超が付く程の差別主義者で自己愛に満ちた主人公がどんな活躍をしてくれるのかしないのか、下巻が楽しみ。下品でどうしようもないベックストレーム...

同じ作者の作品かと何度も確認した。「許されざる者」の主人公、ヨハンソンの人格や事件に向き合う真摯さが、このベックストレームと相反しているからだ。超が付く程の差別主義者で自己愛に満ちた主人公がどんな活躍をしてくれるのかしないのか、下巻が楽しみ。下品でどうしようもないベックストレームだが、愛着が湧いてくるからふしぎ。

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2022/05/14

 昨夜から『悪い弁護士は死んだ』上巻に入ってます。  「とんでもなく無能で不愉快な警部」と松恋さんも言っているが、全体的に不愉快になる書きかたをしているんだ。この作家の素晴らしい刑事達は引退したり、亡くなったりしている。残ったのはこのベックストレーム警部。なんてこと!笑えん。  ...

 昨夜から『悪い弁護士は死んだ』上巻に入ってます。  「とんでもなく無能で不愉快な警部」と松恋さんも言っているが、全体的に不愉快になる書きかたをしているんだ。この作家の素晴らしい刑事達は引退したり、亡くなったりしている。残ったのはこのベックストレーム警部。なんてこと!笑えん。  ただ役に立つ事もある、相手の嘘は鼻を見たらわかる!伸びるらしい鼻が。

Posted by ブクログ

2022/04/08

 この作家を読み始めたきっかけは『許されざる者』だったが、その作品はヨハンソンという警察長官のシリーズ主人公であり、しかもシリーズ最終作だった。物凄くシリアスで読み応えのある感動作だったのでかなり気になる作家となって記憶に刻まれた。  同じ作家の別シリーズである本書ベックストレ...

 この作家を読み始めたきっかけは『許されざる者』だったが、その作品はヨハンソンという警察長官のシリーズ主人公であり、しかもシリーズ最終作だった。物凄くシリアスで読み応えのある感動作だったのでかなり気になる作家となって記憶に刻まれた。  同じ作家の別シリーズである本書ベックストレーム警部シリーズが今や、次々と翻訳されているので、期待して読んでいるのだが、このシリーズは、実はユーモア・ミステリー。誰が見てもアンチヒーローな助平ジジイイなベックストレーム警部だけが、喜劇役者のような主人公を演じる。生前のヨハンソンが顔を出してくれるシーンでは、複雑な想いとともにこの別シリーズのヒーローの個性の強さに改めて感銘を受けたりもした。  ベックストリーム警部は、ヨハンソンと同じ地平にいるくせに、かなり際どい類いの主人公である。悪徳警官とは言わないまでも、私腹をこやし、女性を性の道具として利用、それ自体性差別なのだが、人種差別を含め、あらゆる差別の亡者でもある。  それでいて彼を取り巻く警察組織の各部署のキャラクターは生真面目な普通の警察小説の地味眼な主人公たち。あくまで捜査責任者であるベックストレームだけが、エロじじいであり、アル中であり、昼寝大好きであり、私腹をこやすための努力を惜しまないダーティ極まりない漫画チックな主人公なのである。  この手のミステリーで有名なのは、セクハラやパワハラも共通するワーカホリック警部として一世を風靡したあのR.D.ウィングフィールド描くシリーズ主人公であるフロストであろう。どちらも中年の下品男、それでいて事件解決能力の高い主役刑事をヒーローにしたミステリーの双璧と言えるのではないだろうか。  フロストがどちらかと言えば、一気に沢山の事件を解決してゆくモジュラー型小説とすれば、本編のベックストレームは一つの事件の裏に重なる分厚い謎を運よく、結果的に解いてしまい、最終的に美味しいところをものにしてゆくという皮肉型主人公であるように思う。  本書でもベックストレームの下品さや強欲さは全開極まりなく、ストーリーはオートマティックに進んでゆくのだが、スウェーデンらしく歴史の世界に入り込んでゆくエピソードの長さには、聞き役であるベックストレーム同様、読者としてもやたら退屈させられた。また歴史上の人物相関図が及ぼす現代の事件への難解度が半端じゃなく、これまでのシリーズ作としては最も長い、と言われる部分がこれのせいだったか、と思うと、ミステリー読者としては辛すぎる構成と感じた。  作者が、犯罪学教授で、国家警察委員会顧問などの肩書を持っているとのことなので、ともすればストーリーテリングよりも楽屋落ちに近い蘊蓄方面に語りが入ると厄介、という印象がないでもない。  このシリーズを読み続けるべきか否かを問われるぼくにとっては分岐点的作品である。中盤で100ページ余を費やしての面倒くさいエピソードの集積さえなければ、あれよあれよと解決に雪崩れ込む展開は魅力だ。何よりベックストレームの日常に関わるストーリーテリングの楽しさと、事件の時空スケールの退屈な奥深い語り口を秤にかけると、結論に至らずというのが、現在の私的心境である。あなたはこの怪作を如何、ご判断されるだろうか?

Posted by ブクログ

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