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人権と国家 理念の力と国際政治の現実 岩波新書1912
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2022/02/21 |
JAN | 9784004319122 |
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人権と国家
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商品レビュー
4.4
12件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
普遍的人権という国家にとって厄介とも言える存在がどうしてここまで発展したのか?また、どのように発展したのか、理解をするための本として良い。国家同士の批判の道具として、また国民への戦争や自国の行為の正当性を高めるために使った結果、想定外の価値を高めてしまった人権。 しかし、それは今後なくてはならない発展であったのも事実。また、限定的な対象者の為の自然権が広まっていた頃に比べて、普遍的人権が広まった今、その実効性はどの程度あるのか、という疑問に対して大きな人権侵害における影響力は低く、小さな人権侵害には効果が高いという結果であった。また、形として高い効果がなくとも、その反対運動のきっかけとなったり、周りにその事実を知らしめることが出来たり等、普遍的人権という存在の大きさを知った。一方で、大国の力は大きく、ある国が批判をしたところで、経済制裁をした所で、武力行使をした所で、そう簡単に変わらない伝統や文化、考え方があることを心に留めて置かなければならない。必要なのは国際的協力の上での、その国に寄り添う形や、妥協をする形での交渉である。 普遍的人権が発展した大きな理由は、それぞれの国家が利益を求めようとした姿勢である。それらが生み出した誤算が普遍的人権である。皮肉にも、それに縛られるようになった国際社会は、今後よりこの人権に縛られるようになるだろう。
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人権という規範がどのように広まり、国家の主権を乗り越えるまでにいたったかを丁寧に紐解く良書。ポピュリズムが蔓延る現代も、人権という規範が弱まることはないので、悲観的にはならずに、それぞれが人権力を磨き続けることの重要性を説く。
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最近の興味の一つ人権について、新書でざっと把握しようと思って読んでみた。 全体の構成としては、 ・人権という思想が「普遍的な価値」として誕生し、国際政治の重要テーマとなるまでの歴史プロセス ・それが国際的なシステムとして設立する過程と内政不干渉の原理とのジレンマ ・人権が世界的...
最近の興味の一つ人権について、新書でざっと把握しようと思って読んでみた。 全体の構成としては、 ・人権という思想が「普遍的な価値」として誕生し、国際政治の重要テーマとなるまでの歴史プロセス ・それが国際的なシステムとして設立する過程と内政不干渉の原理とのジレンマ ・人権が世界的システムとしてどこまで有効に機能したか ・それらを踏まえた日本における人権思想と運動の流れ ということになっている。 これらが新書1冊に入っているので、重要なことも記述はコンパクト。だが、濃縮度が高く、集中を要する本だと思う。 しばしば、人権というのはキレイ事で、現実の政治においては機能しない、偽善的なもの、自国内の人権問題は置いて他国を批判するために戦略的に使われるダブルスタンダードなもの、という批判があるし、私もよくそう思う。 にもかかわらず、これは大切な概念だという思いが同時にある。 本書は、人権は理念で現実との差はあるが、長い目で見ていくと、その理念は少しづつ現実を変えていく力を持っているというスタンスに立っていて、元気が出た。 最終章での日本での人権についての記述は発見が多かった。私たちは、人権は戦後にアメリカから与えられて、自ら勝ち取ったものではないと考えがちだと思う。だが、このディスコースって、本当だろうか?という感覚は常にあった。 改めて、こういうテーマで日本における人権史を整理してみると、明治以降、少しづつではあるが、さまざまな活動を通じて、戦前においても人権が拡大していったし、国際的にも意味のある貢献をしているところもある。まずは、こうした日本における流れを学ぶ必要性を感じた。 また、人権に関連する運動は、社会的弱者、被害者というスタンスで行うと一般的な共感を得ることができないが、「普遍的な理念」として訴えることで、共感が進むというのも示唆に富む指摘だと思った。(一方では、その「普遍性」が軋轢を生むこともあるのだが) そして、国内における議論だけでなく、他国から見られるということが、人権への取り組みを促進するという視点も大事なことに思える。 例えば、第2次世界大戦時に、反全体主義の国は、人権や民主主義という高次の目的を掲げて、国家の総資源の動員を行なったのだが、戦後になると、それが自分に返ってきて、それぞれの国での人権拡大への要望を受け入れざる得なくなる。 また、冷戦時においては、アメリカはソ連の全体主義を批判するのだが、その批判は、自国内での黒人差別への批判として戻ってくる。当時は、民主主義と社会主義の戦いを理念の上でもしたわけなので、国の安全保障の問題として、黒人差別の改善に取り組まざるを得なくなる。アメリカにおける公民権運動の進展はこうした文脈も考える必要があると思う。 全ての人には生まれながらにして誰でも持つ権利があるという思想は、自然なものではなく、普遍的なものでもなく、18世紀くらいに誕生した言語による社会構築である。つまり「自然権」みたいなものはある種のフィクションである。 人権は社会構築であるという認識は、人権に関連して、ペシミスティックになったり、シニカルになったりする理由にもなる。 そう考えるのは簡単だけど、それがない世界に住むことは想像したくないこと。これまで、数世紀かけて人類が学び、育ててきた理念は脆いかもしれないけど、それゆえに大切にして、少しづつでもその成長を願っていたいと思った。
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