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再帰性と偶然性
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2022/02/12 |
JAN | 9784791774463 |
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再帰性と偶然性
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
非常に難解。 多様性が賛美されつつも、実態としては一つのテクノロジー思想の臨界点であるシンギュラリティを期待するような世界は一つの不可能性に直面している。 それは多様性を目指す認識論・存在論に先立って技術論があり、その技術論時代が一つに収斂していきかねない時代だから。 ってのが著...
非常に難解。 多様性が賛美されつつも、実態としては一つのテクノロジー思想の臨界点であるシンギュラリティを期待するような世界は一つの不可能性に直面している。 それは多様性を目指す認識論・存在論に先立って技術論があり、その技術論時代が一つに収斂していきかねない時代だから。 ってのが著者の課題意識なのかなと思った。 その課題意識をもとに西洋哲学史を読み直すことで、それを明確な哲学における課題として提示するのが本書の目的か? それぐらいしかつかめなかった
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書店でたまたま目にはいり、仕事と趣味の架け橋になるような予感をおぼえてサイバネティクスのサの字も知らずに手に取った。そんなようだからテクノロジーを論じるのにカントだのヘーゲルだのが(間接的な補助線としてではなく機械にまつわる議論に直結するものとして)引用されるのがまず驚きで、冒頭...
書店でたまたま目にはいり、仕事と趣味の架け橋になるような予感をおぼえてサイバネティクスのサの字も知らずに手に取った。そんなようだからテクノロジーを論じるのにカントだのヘーゲルだのが(間接的な補助線としてではなく機械にまつわる議論に直結するものとして)引用されるのがまず驚きで、冒頭から夢中になって読んだ。ただライプニッツはいっさい勉強してこなかったので途中で挫けそうになった、いまとなってはそこで投げ出さないでほんとによかったと思う。偶然性を必然性として取りこむ、自己組織化する無機的なものが人間の意思決定を形成する時代に、人間がふたたびそれを我有化するには技術をどのようにとらえるべきか、という人間の在り方と切っても切り離せない技術の在り方の問に、現在の技術が西洋的テクノロジーのみを指すまさに機械論的な一元論に陥っていることを指摘し、技術の多様性の必要性をうったえる、そこに至るまでの緻密な議論が面白いはもちろんだけれども、やはりその結論にはなるほどなあという衝撃をうけた。てっきりその多様性の詳細もここで論じられると思っていたのでそれは今後の宿題かあ、とは思ったけれど。緻密な議論の部分で言うと第三予持のくだりが好きで、それ自体は著者が提唱する概念だからもちろんとしても第三把持ということが唱えられていたのもはじめて知って、フッサールがそんなふうにアップデートされるのかと思ってたのしかった。あと最終的には乗り越えられるべきものとして示されはするけれども、シモンドンの一般アラグマティクスに代表される偶然性に開かれたサイバネティクスという考え方は好きなのでおぼえておきたい(これだけ一生懸命読んでもたいていのことは忘れるので)。
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