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スモモの木の啓示 エクス・リブリス
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 白水社 |
| 発売年月日 | 2022/01/28 |
| JAN | 9784560090718 |
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スモモの木の啓示
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商品レビュー
4.1
10件のお客様レビュー
マジックリアリズムということ。 あまり難しく考えてはいけないのかも……。 まじない師が登場し、幽鬼や死者が生者の回りにたむろす。 旅人が要所に出てきては、幻想と現実、生者と死者のさかい目を諭す。 イラン・イスラーム革命から現代と思われる時代まで、シャー時代の文化を残す一家を...
マジックリアリズムということ。 あまり難しく考えてはいけないのかも……。 まじない師が登場し、幽鬼や死者が生者の回りにたむろす。 旅人が要所に出てきては、幻想と現実、生者と死者のさかい目を諭す。 イラン・イスラーム革命から現代と思われる時代まで、シャー時代の文化を残す一家を襲う出来事が、ゾロアスター教の痕跡の残るラーザーンの村と森、古くから居る人々の不思議な生活と共に、虚ろい彷徨い読者を幻惑する。 イランでは禁書で作者はオーストラリアへ政治難民として移住した。この本の英訳者は「身の安全」の為の為が明かされていない。(訳者あとがき) 歴史的背景を知った上で、もう一度読むべきかも……。
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読み始める前から、「魔術的リアリズム」ということで、ちょっと苦手な感じで読み終えられるのかと危惧した。 きちんと読めたとは全く思わないが、物語に身を委ねたという感じがする。 その物語は、このような描かれ方をしなければ過酷すぎて、逆に読み続けられない、そういう現実の話だったと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者はイラン人ジャーナリスト、オーストラリアに政治的亡命を果たした人である。年の頃はイスラム革命時点で7歳だから、主人公の少女バハールと同じだろう。 イスラム革命の暴力、イラン・イラク戦争下の理不尽、政治犯として捕まった兄の不幸……やはりこういう状況が題材になるのだなと思って読んでいた。 この作品の特色はマジックリアリズムの手法であるとされるが、印象的なのはイランの人々のいやらしさをこれでもかと書いているところだ。 無知無教養な人々の狼藉はブルジョワは敵とされる一家には耐え難いものである。人々は政府の過激な教えに感化されやすく、扇動されやすく、集団となると容赦ない。 そして、過去の話にとどまらず、物語は現代へと続き、動画やSNSと幽霊が同居する世界となる。ここでも人々の無法ぶりと体制の理不尽な暴力が思う様書かれる。 終盤、様々な苦難を味わい尽くした父親はただ民主主義を望むと述べて、長期服役の身となる。ここでネクタイを身に着けたこの人はやはりブルジョワでシャーの体制復活を望む人ということになる。 イランの人々は本当のところ、どう思っているのだろうか。シャーの時代は良かったという年寄り、体験敵には知らないけど憧れる若者も多いだろう。民主主義を望んで運動する人もいる。 しかし、イスラム主義の体制で良いのだけど、もっと政治が良くなって欲しいという考えの人々ももちろん多くいると思う。 私達が読めるのは、イランを去った人の書いたものに限られる。イランに暮らす人々の本当のところはもっと多様であると思う。 また、一党独裁体制が隆盛を極めつつある世界を見れば、民主主義になればすべて解決とも言えなくなっている。 イランに暮らす心優しい友人たちに思いを馳せつつ、複雑な思いがした。
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