その日まで

瀬戸内寂聴(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2022/01/13
• JAN: 9784065266564

商品レビュー

2023/02/18

2021年11月9日、99歳でご逝去された瀬戸内寂聴さんの最後のエッセイ。

波乱万丈な人生を送られた寂聴さん。
壮絶な戦争体験、防空壕で母と祖父を亡くした時の気持ちを想像すると言葉を失う。

99年の歳月の中で、次々と旅立つ作家仲間、寂聴さんの哀しみが胸に迫って来る。
ショーケンや三島由紀夫との交流は興味深くその人脈の広さに改めて驚かされた。

エッセイが終わりに近づくに連れ死を意識する文章が目立つ。

「充分、いや、十二分に私はこの世を生き通してきた。」の言葉に凛とした強さを感じる。

あなたの愛くるしい笑顔が大好きでした。

2022/07/16

作者が亡くなる1年前の作品。
98歳と百歳に近くなるほど生きると、やはり思うことは過去の友人との交流のことなのか。
三島由紀夫との繋がりが興味深く読んだ。川端康成のノーベル賞には三島が絡んでいたのか？
祝いの席の二人の様子が緊張感が強く感じられた。
石原慎太郎との繋がりも面白く読んだ。
でも宗教家の本人が死んだら無と言い切るところに
驚いた。