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跳ぶ男 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2022/01/04 |
JAN | 9784167918118 |
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跳ぶ男
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跳ぶ男
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商品レビュー
4.1
11件のお客様レビュー
能・・鑑賞したこともないし、興味を抱くこともなかった私 中世期、日本では能を武士の嗜みとし、江戸期においては素養の核の一つとして重用したらしい。 松井さんの作品に「風姿花伝3部作」があるけど読んだ事はない。 昨年、筆者青山氏の作品に流れる骨太さに惹かれ読んできたが、これは満を...
能・・鑑賞したこともないし、興味を抱くこともなかった私 中世期、日本では能を武士の嗜みとし、江戸期においては素養の核の一つとして重用したらしい。 松井さんの作品に「風姿花伝3部作」があるけど読んだ事はない。 昨年、筆者青山氏の作品に流れる骨太さに惹かれ読んできたが、これは満を持した大作だとご自身も思っておられるのではないだろうか。構想から世に問うまで2年余をかけたとある。 時代は江戸後期?貧しい藤戸藩に生まれた主人公 剛。 お道具役の家柄に生まれながらまともな稽古を受けられぬまま、同じ家柄の岩橋保を知り、稽古をしていく形となる・・場所は「死んだものを海に流す野宮の石舞台。 ここから始まるのだがかなりのスペースで剛の内省の世界が綴られる。 想い半ばにして不慮の早逝を遂げた保が残した3つの言葉・・これが物語を最後まで引っ張って行く。 ~お前は素晴らしい能役者になる/最後に思いもよらぬことをやる/お前が羨ましい 若き剛のその後に目まぐるしい出来事が相次ぐ・・しかし、「ちゃんとした墓参りができる国にしよう」のフレーズ一本だけで最後までひっぱり続ける文筆力に敬服すら覚えた。 恐ろしいくらい無駄がないのである。 男女関係は梅雨も登場せず、ひたすら脳の芸の道・・ 当然、他出するのは専門用語・・・うーん、甲来たか、甲繰るしかないだろう・・うーん、甲来たか、甲繰るしかないだろうる。 華やかな宮廷文化を下支えした清少納言と紫式部の・・ともすると下位に来る和泉式部があちこちに引用され、艶めく。 石舞台で保亡き後も【跳ぶ】剛~仰向けに激しく体を打ち3日も意識が無かったこともある。 江戸に出て井伊家、酒井家、など有力大名にお目見えを続け能を披露していく中でも【跳ぶ】・・そしてどう着地するか・・うーん、こう来たか、こうくるしかないだろう~美しい。
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学生時代に縁があり能に多少関わって、沢山の舞台や演者の方を観させて頂いた事を思い出しました。江戸時代の「能」を通して、見事過ぎる武士の生き方を描いた傑作と思います。小説の筋とは関係ないですが、能には色々なものがあり、例えば佐渡ヶ島には沢山の能舞台が残っているのですが、そんな農村で...
学生時代に縁があり能に多少関わって、沢山の舞台や演者の方を観させて頂いた事を思い出しました。江戸時代の「能」を通して、見事過ぎる武士の生き方を描いた傑作と思います。小説の筋とは関係ないですが、能には色々なものがあり、例えば佐渡ヶ島には沢山の能舞台が残っているのですが、そんな農村で演じられたお能なども、機会あれば観てみたいなどと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公の剛(タケル)は能を生業とする道具役(能の役者)の家に生まれた。能の師でもあり、兄のように慕った保は武士として死んだ。 貧しくて墓に埋葬する土地もない台地の国では遺体は川に流される。「ちゃんとした墓参りができる国」にするために、剛は身代わりの藩主となって、能の力で御当代様へ働きかけようとするが・・・・。 なんとも壮絶な物語だった。能のなんたるかを解き明かそうとする文章が後半にあるのだが、能の真実はわからないながらも引き込まれた。そして剛の衝撃的な決断・・・。いや、極めるのはそっちじゃないだろう、勿体無いと思うのは、能だけに囚われていた自分だから。能が、それほど魅力的なものに映った。 以下ネタバレになるけど、 保の鵺の能を見たかった。それを見ている剛。 だんだん一体化していく2人。 映像が浮かんでくる(でも誰がやるの?)
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