団十郎菓子 料理人季蔵捕物控 ハルキ文庫時代小説文庫

和田はつ子(著者)

• 販売会社／発売会社: 角川春樹事務所
• 発売年月日: 2021/12/15
• JAN: 9784758444507

商品レビュー

2025/11/22

内容（ブックデータベースより）

江戸日本橋は木原店にも、寒い冬がやってきたが、一膳飯屋「塩梅屋」からもれる灯はあたたかい。
主の季蔵は、今宵も常連客に腕をふるっている。
そんななか、下働きの三吉が、季蔵に内緒で副業をやっているらしい。
しかもその三吉に殺しの疑いがかかり──。絶体絶命の危機に季蔵は! ?
(「團十郎菓子」より)表題作他「干し牡蠣」「小羽いわし」「冬いちご」のバラエティーに富む四篇。
美味しい季節料理と驚きのミステリー、
人間の心の深奥を描き切る、平成、令和の大ベストセラーシリーズ、益々絶好調の第四二弾。

令和7年11月15日～21日

2023/03/16

4話からなる。
現在のコロナ禍で､仕事が少なくなって倒産や店仕舞をせずには、いられない時代と､同様に､この江戸の町でも､この機会に成功する者と老舗でありながらも傾いていく店もある。
二話も､人の弱みにつけ込む宗教まがい物。
人間弱くなった時に､そこにつけ込まれて深みにはまる。
これも､今時代でも､二世まで影響を受けているニュースと重なり合う。
三話では､三吉の淡い恋心が､秘められており､仕事熱心さから､このまま見過ごして行くのかとも思えたが､…
反対に､罪をかぶせられる身になってしまう。
疾風小僧の助けがあり､季蔵が､探索出来る事に。
四話の冬いちごで､最初からの話が繋がって行く。
亡くなったと思われていた平三！！！
双子の兄弟へと､そして､冬吉の死！
天下の勘定奉行　若林伊織に成り代わった男を瑠璃が､盾にされたのだが､精神的打撃は無かったのだろうか?
こんな目の前で､冬吉が亡くなったのに､早く､元の姿に､戻って欲しいものだと思う。
三吉も､烏谷奉行、疾風小僧の疑いが晴れて良かった！
沢山の参考資料からの執筆の本だけど、料理の説明が､よくわかるように書いてある。
しかし、塩梅屋の主人として、経営がどのようにされているのか、不安になる事がある。
これも､今の時代､店仕舞の所を見るからかも知れない。

2022/04/30

今回はあの三吉の初恋物語とでもいうべき事件から。
三吉が殺しの疑いで追われるし、お奉行嵌められるし、かなり今回はピンチ続きの季蔵。疾風小僧が助けに現れるものの、過労死しそうな季蔵とお奉行でした。
瑠璃さんが外に出られるようになったのが驚き。