天声美語 新装版

美輪明宏(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2021/11/30
• JAN: 9784065266526

商品レビュー

2024/06/23

新装版でないものを以前読んだことがあったのですが、今回は新装版を読んでみました。

表紙が美輪さんらしい！
ゴールドが神々しく光っております。

20代、30代の頃はメンタルが病む度に美輪さんの本が読みたくなり買っては読み漁っていた記憶が……。
40代になり手に取ることが少なくなってきたということは、多少成長したということでしょうか。

40代になるまで、数々の人間関係に悩まされてきましたが、結局のところ、コレなんじゃないか、と思うフレーズがありました。

”できるならば、人のつきあいは、つかずはなれずの腹六分か七分ぐらいにとどめておきたい。それこそが人間関係を円滑に保つうえでの生活の智慧だと思います。”（抜粋）

やっぱりね、べったりとした付き合いが人間関係をこじらせる元凶だと思うのです。
深く付き合ったばかりに、知らなくても良いことまでしてしまい、悶々としたり。その反対も然りで、知らないうちに敵対心を持たれていたり。
べったりとした付き合いは本当に心を許せる人間（2人もいれば十分なんじゃないかと思う）で充分。
それ以外の人間関係は腹六分のつきあいを心掛け、当たり障りない関係を保っておけばいいんですよね。
長年人間関係でつまずいてきた私はこの美輪さんの言葉でどれだけ救われたことか！

腹六分のつきあいをしていく中で、べったり付き合える人を見つけるのもアリかと思います。
友達の定義が人それぞれであるように、友達の作り方も人それぞれ。正解はありませんからね～。その辺は臨機応変に対応していくのが良さそうです。

2023/08/02

人生に迷ったり、背中を押してもらいたいと思った時に参考にしている人がいる。それは、美輪明宏さん、五木寛之さん、黒柳徹子さんの言葉だ。なかでも美輪明宏さんは、時にピシャリと辛口の返答をするけれども、すんなり心に響いてくるのは、美しい日本語を使っていらっしゃるからだろう。
例えば第2章の【洗練された美意識】のなかで「あの映画観たぁ。面白かったよ。観れば 」を「あの映画、ご覧になりまして。面白いことよ。ご覧なさいましな」という。こちらの方がずっと美しいしフェミナンだと説く。洗練された美しさは、美しい言葉遣いの中にあるのだと。本書は 美輪さんの美意識を余すところなく披露し、 美しく生きるための指南書として提供している。

『(私達は)何千何万回と生まれ変わり、死に変わり 、輪廻転生を繰り返して生きてゆくのだから、「私はどうしてこんなに孤独でひどい人生を歩まなくてはいけないのかしら」と思っても、実は生まれる前に あの世で自分でプログラミングして選んで生まれてきたんだから 、その人生を体験しなきゃいけない義務を持っている。私たちはこの地球に 修行に来ているのだから』と。でも、どんなに辛くても、悪いことがあった後には必ずものすごくいいことが起きるようになっている、と力強いお言葉が身に染みる。

本書は2000年に「VOCE」連載されたものの加筆修正版なので少し古いなと思うところや、独断が過激なところも多々あるが、人生の中でこんな先輩がいてもいいな、面白いな、と思わせる美輪語録である。

2023/06/23

麗人になるには、ボキャブラリーの引き出しの
多さが大切。
会話は、人をひき付ける要素があり、人生を
ドラマティックにもロマンティックにも
変えることができる。
美輪さん自身のエピソードはとてもドラマティック
で興味深かったです。
ただ自分とはかけ離れた世界の話しに聞こえて
憧れるけど無理だなぁと諦めてしまいます。
無理せず麗人に近づけていこうかな。