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ハムネット 新潮クレスト・ブックス
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2021/11/30 |
| JAN | 9784105901769 |
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ハムネット
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商品レビュー
3.9
30件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小説でここまで感情を揺さぶられたのは久しぶりだった。 生きて行く中で自分の意思や努力で変えられることなんて本当にちょっとしかない。16世紀のイギリスに女性として生まれたなら尚更だ。 わが子を失ったアグネスの激しく深い悲しみとずっと続く喪失感。それを共有できるのは夫しかいないはずなのに、妻の悲しみに足を取られまいとロンドンで仕事に没頭し、よその女に慰めを求める夫。弟を失った姉妹も傷つきケアを必要としているのに、ひたすら自分の悲しみに没入する母との心の距離が開いて行く。アグネスに感情移入して読むと夫を責めたくなるけど、家族のために全てを失うわけにはいかない夫の感情も丁寧に描写されている。ままならなさが胸に迫って苦しくなった。 家庭で何か起こった時に仕事に逃げて妻に全てをぶん投げる夫は現実でも本の中にもよく見るやつだから、このまま擦れ違って終わりなのかと思ったけど、そうはならず救いのある終わり方でよかった。 映画原作とは知らずに手に取ったが映画も観てみたい。
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映画を観て深く感動し、静かな興奮冷めやらぬ帰路にて立ち寄った書店。平積み棚にあった、一冊の本に目が吸い寄せられる。ロイヤルブルーの背景に、荘厳な佇まいを見せるHの飾り文字がたったひとつ描かれた潔い装丁。その美しさに思わず手に取れば、なんとさっき観たばかりの映画の原作本ではないか。...
映画を観て深く感動し、静かな興奮冷めやらぬ帰路にて立ち寄った書店。平積み棚にあった、一冊の本に目が吸い寄せられる。ロイヤルブルーの背景に、荘厳な佇まいを見せるHの飾り文字がたったひとつ描かれた潔い装丁。その美しさに思わず手に取れば、なんとさっき観たばかりの映画の原作本ではないか。印象的な、運命的な出会いだった。 映画がとにかく良かった。なので感想がどうしても映画びいきになってしまうが、原作の小説ももちろん良い。小説のほうを読むと、映画は割と原作に忠実な運びであることがわかる。ただし、構成がかなり違う。どちらがいいとかではなく、たんに表現メディアの違いによる差だなという感じ。興味深い。文字描写で内面が言語化されない分、映画ではあのような、時系列の積み上げ構成が効果的だった。 作品の終盤、映画のクライマックスのハムレットの舞台のシーンは、原作ではもっとあっさりしている。映画版のあの描写は監督のオリジナルだったのか、と驚いた。監督のセンスに脱帽。一方で、原作小説の方の功績はもちろん、この作品の着想そのものだ。すばらしい。 映画では終盤に初めて、主人公の夫がシェイクスピアであることがわかる仕掛けになっている。一方で、私の見落としでなければ、原作のほうではシェイクスピアと言ってない気が。ウィリアムとも呼ばれるシーンもない。歴史上の有名な夫婦だが、作品のなかではその時代にいる普遍的な夫婦として描かれる。子供を亡くした夫婦の、喪失との向き合いの話だ。 物語のなかで、主人公のアグネスは、同居する義理の母メアリと不仲である。しかし、アグネスが子どもを流行り病で亡くしかけたそのとき、メアリとの間にいっとき、共感と結託が生まれる。メアリも昔、3人の子を亡くしたことがある。昔は今よりも子どもがよく亡くなったが、母親の味わう苦しさや悲しさは、変わらんよね。この一瞬のシーンで、ハッとした。
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図らずも連続して映画原作本を読了。 16世紀のイギリスを舞台にした、とある天才劇作家と、その家族を巡る物語です。 物語は実況中継のような三人称現在形で綴られますが、主体(視点)となる人物は次々変化し、時間も現在と過去を行き来しながら展開していきます。 描写も独特なので、この辺...
図らずも連続して映画原作本を読了。 16世紀のイギリスを舞台にした、とある天才劇作家と、その家族を巡る物語です。 物語は実況中継のような三人称現在形で綴られますが、主体(視点)となる人物は次々変化し、時間も現在と過去を行き来しながら展開していきます。 描写も独特なので、この辺は好みがわかれるかもしれません。 特徴的なのは、あえて作中で「シェイクスピア」という名前を出さず、一人の不器用な夫、一人の父親として彼を描く視点ですね。 そして、本作のメインキャラは妻であるアグネス。 彼女は自然を愛し、薬草の知識を持つ彼女の神秘的で力強い生き様が魅力的な女性として描かれています。 そんなヒーラーのようなアグネスが、息子・ハムネットを失ってから喪失感に打ちのめされてしまうんですよね。 彼女のあまりの引きずりように、“あの・・気持ちはわかるけど、娘2人のことも気遣ってあげて!”と、つい思ってしまいました。 で、肝心の夫は家族を気にしつつも、ロンドンでの舞台仕事で忙しくてなかなか家に帰ってこれず、夫婦の距離は離れる一方・・。 ペストがもたらした息子の死によって、残された家族の慟哭と崩壊の描写は、重くリアルで胸が締め付けられるものがありました。 とはいえ、夫であり父親である劇作家の彼も、彼なりに胸を痛めていたわけで・・。 喪失感の痛みを劇場という舞台で芸術へと昇華させていくラストは、彼の思いが妻に伝わる事を祈らずにいられませんでした。 丁度先日、シェイクスピア全集の『ハムレット』を読んでいたということもあって、勿論フィクションなのですが、こういうメイキング秘話も着眼点として面白いかも、と思った次第です。 ということで、哀しくも美しい家族の物語を堪能させて頂きました。 映画の予告編を観ると、とても感動的な仕上がりになっている印象を受けましたので、こちらも面白そうです♪ 因みに、ハムネットの母(シェイクスピアの妻)は一般にアン・ハサウェイとして知られていますが、アン・ハサウェイというと、どうしても『プラダを着た悪魔』の方を思い浮かべてしまうんですよね~。
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