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公民館のしあさって
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ボーダーインク |
発売年月日 | 2021/11/20 |
JAN | 9784899824107 |
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公民館のしあさって
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※このレビューにはネタバレを含みます
喫茶ランドリーが「私設公民館」というネーミングをしていて気になった一冊。 先日ちょうど六本木で展覧会も行われていて、公民館に関する理解が深まり、いろいろな視点を得ることができました。 本書は、沖縄とエジプトの公民館の事例を比較しながら、公民館が本来果たすはずだった教育的役割を整理しながら、「しあさって」というなんとなくとっつきやすい未来の可能性に触れています。 お客さんとしての居場所ではなくでオーナーとしての居場所 というフレーズに、この本の言いたいことが集約している気がします。 オーナーといっても、所有者としての不動産オーナーではなく運営主体としてのプレイスオーナーですかね。 本書の紹介の中では、 沖縄の例にある、つどう、まなぶ、つなぐの要素に エジプトでは、さらに「協力」と「実現」が加えられています。 そこで求められるコーディネーターの役割は、 お客さんなスタンスの人に何かしてあげることではなく みんなが何かを自らしている状況にもっていくこと、とのことです。 OECDで使用しているAAR循環という考え方との関連も面白く、 自ら楽しいことを考え<Anticipation>、実践し<Action>、振り返る<Reflection>という「開放系」の試行錯誤の循環)を繰り返せる社会としていくことで、誰もが担い手として活躍できるようになることは、公民館でみんなが何かを自らしている状況にもっていくことをコーディネートする流れにつながりそうです。 また、エジプトと日本のパーソナリティの違いにも触れていました。(エジプトでは近年の統治の歴史的背景から主体的に考える習慣がなく、日本では、かなり仲良くなったり、酒を飲まないと本音が言えない。) そこから考えると、日本では、最初のステップの「自ら楽しいことを考える<Anticipation>」には居酒屋のような発散系のコミュニティ装置や、共同売店のレジ横で「ゆんたく」のような日常に溶け込む会話の場について、みんなが何かを自らしている状況にもっていくことができる空間づくりが、まちにかかわる空間デザイナーの職能と見えてきました。 その後の、「実践<Action>」、「振り返る<Reflection>」という「開放系」の試行錯誤の循環は公民館ビルという建物だけには閉じずに、まちじゅうで行われる活動としてデザインされていくと良さそうですね。
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