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らんちう 双葉文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 2021/11/11 |
JAN | 9784575525120 |
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らんちう
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商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
かなり面白かったけどグロテスクだな… 読んでて色々思ったけど 「昨日と同じことを今日もしていたい」 的に生きてると、活動範囲狭まっちゃうし嫌なことに対する対抗策も減るよなぁ…とは思いつつ 私は人間関係狭めの終わりかけみたいな中小企業のコミュニティも帰属できればいいものだと感じるの...
かなり面白かったけどグロテスクだな… 読んでて色々思ったけど 「昨日と同じことを今日もしていたい」 的に生きてると、活動範囲狭まっちゃうし嫌なことに対する対抗策も減るよなぁ…とは思いつつ 私は人間関係狭めの終わりかけみたいな中小企業のコミュニティも帰属できればいいものだと感じるのでなんとも…
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千葉にあるリゾート旅館で、総支配人夷隅登が殺された。従業員から通報があり、警察が駆けつけると、そこにいた6名の従業員全員が犯人だという。 本書は、6人の従業員らがその犯行を語ることから始まり、警察での取り調べでそれぞれの事情を詳細に語り、さらに周囲にいる関係者たちが参考人として...
千葉にあるリゾート旅館で、総支配人夷隅登が殺された。従業員から通報があり、警察が駆けつけると、そこにいた6名の従業員全員が犯人だという。 本書は、6人の従業員らがその犯行を語ることから始まり、警察での取り調べでそれぞれの事情を詳細に語り、さらに周囲にいる関係者たちが参考人として供述、そして、受刑者となった6人の心中が語られて、幕を閉じます。 「あとがき」にあるとおり、この小説には主人公と言える人物がいません。始めから終わりまで、代わる代わる誰かが話しています。なぜこうなるに至ったのか、少しずつ事情が見えてくるのですが、赤松利市さんのことだからきっとこのままでは終わるまいと思っていたら、やっぱりね、でした。 ひとことで言うと、不快な小説。すべてが、隅々までとことん不快。なんだけど、なんだろう、この不思議な感覚。一生懸命生きているこの人たちを、私は蔑むことなんかできないし、決して笑えない。ましてや憐れむなんて失礼すぎる。受け入れる、とまでは言えないけど、ちゃんと見なくては、こういう声を聞かなくては、と思います。 「あとがき」を読むと、この本には著者の人生が凝縮されているのだとわかります。これからもこの人の書く物語を読んでいきます。 最後に、気になった点をひとつ。「物事の心理」(たぶん「真理」)とか、「青色吐息」(正しくは「青息吐息」)といった誤りが目につきました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
支配人が殺される。 若女将との結婚から始まり、旅館の改革、リストラ、奉仕活動、啓発セミナーのまねごとの懺悔をする会等いろんなことをやって、評価が悪かった人物。 だが、蓋を開けてみれば、若者社員と古参とでは意見が違う。働いている者と、リストラされた者、内部・中枢にいた者と、旅館そのもの、支配人の評価が真逆。現実の会社、社会にもある、その場をうまく過ごすために、同じ意見であると安心する、安心させる、仲間だという流れ…。旅館の内部事情に詳しい者は、自分のやって来たことを隠したいがために、悪口を垂れ流して自分の身を守るために一芝居打つ。それを真に受ける者もいたりして、支配人の評価は下がる一方。 若女将が支配人と結婚したことも旅館の再建のためしかたなくだと思われていたが、それもまた違う。 見えているもの、見えていないもの、それをうまく誘導する者、誘導される者。いろんな認識、誤認、思惑が混ざり合う。 評価が高すぎる、若女将とたびたび出てくる啓発セミナーに重点をおいて読んだ。やっぱりねと思ったけど、面白かった。 らんちうというタイトルの意味もちゃんと回収されていて納得。
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