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知性は死なない 増補版 平成の鬱をこえて 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2021/11/09 |
JAN | 9784167917869 |
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知性は死なない 増補版
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商品レビュー
3.9
12件のお客様レビュー
この本を読んでみて、著者はスマートな思考回路の持ち主だなあと思いました。特に、小泉首相などが”被害者”の立場を巧みに利用して自己演出を図り、まわりをコントロールしているという分析はおもしろかったです。現代にもそういう事象ってたくさん存在しているなあと感じました。ただ、まあ、全体的...
この本を読んでみて、著者はスマートな思考回路の持ち主だなあと思いました。特に、小泉首相などが”被害者”の立場を巧みに利用して自己演出を図り、まわりをコントロールしているという分析はおもしろかったです。現代にもそういう事象ってたくさん存在しているなあと感じました。ただ、まあ、全体的にみると、首肯しきれないところもたくさんあったので、全体的にのめりこみすぎないようにしようかなと思います。【2024年1月26日読了】
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感想 アイデンティティを支える知性。脆くも崩れ去っていく。しかし身体は死んでいない。感覚に耳を傾けることで自分を再発見する。もう一度歩く。
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- ネタバレ
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『元』歴史学者、と與那覇潤氏は名乗る。 重度の双極性障害のため休職を余儀なくし、今まで『知』という自身の生きる力、そして生活する上での能力が病気によって奪われ、そしていかにして取り戻していったかの記録である。 『言語』に比重を置いてきた彼が、『身体』に意識を向けることで回復していく。 …回復は少し語弊がある。きっと回復はしない。病気を通して社会を見る目も自身の弱さも知り、元には戻ることはない。ただ、それは悪いことではない。 氏が平成の世について感じたこと、天皇制について、政治について、ケアについて、大学についてなど、思考していることはバラバラとしており、病気についても同じトーンで書かれている。 それが、まとまりなくもあるが、思考を覗いているようでも面白い。 個人的に気に入った部分。 コミュニズムを共産主義と翻訳されていることについて誤りだったとする網野善彦について触れつつ、資本ではなく能力を共有する社会について。 いかに話す能力が高い人がいても、聴衆者がいないとその能力は発揮されない。能力が個人によって高低差があるのは前提として、それは完璧に個人に帰属するものではなく、社会として共有していく考え。 弱者と定めるのではなく、贈り手と受け手としてまわる、優しい世の中になればいいなと個人的に感じた。
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