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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2021/11/05 |
JAN | 9784022517999 |
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商品レビュー
3
23件のお客様レビュー
畠中恵氏のしゃばけシリーズに、浸っていた時があり、この小説を読むと、その片鱗すら無い。 時代は明治2年。 江戸という武士中心の世界が、世界が、180度回転した時代である。 まだ、東京都でなく、東京府と言っていた。 江戸から明治には、上野戦争が起こり、廃仏毀釈で、どっしりと構えてい...
畠中恵氏のしゃばけシリーズに、浸っていた時があり、この小説を読むと、その片鱗すら無い。 時代は明治2年。 江戸という武士中心の世界が、世界が、180度回転した時代である。 まだ、東京都でなく、東京府と言っていた。 江戸から明治には、上野戦争が起こり、廃仏毀釈で、どっしりと構えていた寺も大変な時代へと突入したのである。 筆からペンへ、飛脚から郵便局へ、籠から人力車・馬車・汽車へ! そして、金貨・銀貨・銭貨が、円に切り替わるという時代である。 そんな時代の話に、未だ徳川家埋蔵金の話まで出て来て、どうなるのだろうと、思いつつ、僧侶であり、相場師という、変わった主人公 冬伯が、よろず相談もしながら、寺の生活費用も、切り詰めながら、いざという時は、相場に手を出す。 損も出さず、成り立って行っている所は、小説ならでは。短編5話だったけど、読みごたえはあった。 読み終えて、この話は、今の世相と同じであるように思える。 マイナカード推奨で、アナログ時代からデジタル化へ意向する様なムードと変わりないのではと! 活字の本も電子書籍、そして現金もカード支払い。 今、その速さに、付いて行かないと取り残されそうな雰囲気と同じであるように思いながら、本を閉じた。 私は、やはり、紙の本でないと、物足りない感じがするのだけど… 紙の本が無くならない事を願う私である。
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初出2020〜21年「週刊朝日」 廃仏毀釈、徳川埋蔵金、欧化政策、の三題噺的なストーリー展開だが、4分の3くらいまではかなり退屈。 浅草の東春寺は、廃仏毀釈で弱体化させられたうえに、寺町を潰して3番目の公園をつくる騒動に巻き込まれ、住職が死んで廃寺となったが、弟子の冬伯が相場...
初出2020〜21年「週刊朝日」 廃仏毀釈、徳川埋蔵金、欧化政策、の三題噺的なストーリー展開だが、4分の3くらいまではかなり退屈。 浅草の東春寺は、廃仏毀釈で弱体化させられたうえに、寺町を潰して3番目の公園をつくる騒動に巻き込まれ、住職が死んで廃寺となったが、弟子の冬伯が相場師になって寺を再興していた。 舞台は明治20年、経営が悪化した料理屋からの相談を受けたり、貧民窟の頭たちが徳川埋蔵金を目当てに乗り込んでくる、という事態は伏線。外務大臣(きっと井上馨)がまた埋蔵金を使って東京の都市改造を計画していると聞いて、かつての師の死の経緯を知るため、料理屋での怪談芝居を使って大臣に迫り、真相を聞かされ、仕返しをしかける。 ちなみに、明治政府が使った徳川埋蔵金とは、備荒用の囲い米と、江戸の町方の七分金積立だというのは、確かにそうだろうと思う。今までそういう話はあまり聞かなかったが、それだけだと、小説としての面白さが足りない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
明治期のお坊さん(訳あり)とお寺にやってくる人たちがこうも繋がってくるとは。。。師の件は大臣にボカされた感じが否めず、ホントに??って顔してしまったけど、大穴を開けることが出来てちょっとスッキリ。特に辰馬の気持ちはそうだよなって納得してしまった。 今だったら2話目の件はすぐ解決してしまうけど、それでもあのお母様は納得しないだろうなあ〜。知らぬが仏かも。 あと、最後の世がどんどん変わっていくって話はまさに今と同じだと思った。そんな目まぐるしい中を(変わっていくものは違えど)自分も生きている。
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