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鈴木天眼 反戦反骨の大アジア主義
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | あけび書房 |
発売年月日 | 2021/11/01 |
JAN | 9784871541985 |
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鈴木天眼 反戦反骨の大アジア主義
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商品レビュー
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1件のお客様レビュー
2021年の週刊金曜日に掲載された書評を偶然目にしてここに登録しておいた。全く知らない人物だった。 宮崎滔天『三十三年の夢』を読み終えてから、本書を読み始めた。『三十三年の夢』の校注(碩学島田虔次の労作だと思う)に本名の鈴木力として言及されているが、朝鮮半島の東学党の乱に呼応して...
2021年の週刊金曜日に掲載された書評を偶然目にしてここに登録しておいた。全く知らない人物だった。 宮崎滔天『三十三年の夢』を読み終えてから、本書を読み始めた。『三十三年の夢』の校注(碩学島田虔次の労作だと思う)に本名の鈴木力として言及されているが、朝鮮半島の東学党の乱に呼応して天佑侠の結成にかかわったとあるのみである。 本書でもこの時点では玄洋社の頭山満や、黒龍会の内田良平と行動をともにしていたとしている。 日露戦争では対外硬の論陣を張ったようだが、日比谷焼き討ち事件の発端となったポーツマス条約については、「御用新聞」と目されていた徳富蘇峰主宰の國民新聞とは一線を画する論法で、これを公然と支持した。 心底驚かされたのは、鈴木天眼の大日本帝国憲法について、とりわけその中の天皇についての大胆な読み解き方である。 『天眼によれば「天皇神聖」は第1章第3条までは天皇神聖、第1章4条以下は民格正認』 つまりは国民(臣民ではない!)主権だという。大正デモクラシーの論客として名を残す吉野作造や、当時は主流の学説だった天皇機関説の美濃部達吉らでさえ、大日本国憲法下では天皇が主権者であることは自明であったという。 インドネシアのマスメディアとナショナリズムの関係を研究したベネディクト・アンダーソンの名著『想像の共同体』が明らかにしているように、新聞のような文字媒体を、売上部数の拡大を経てマスメディアに育て上げるのは、戦争である。 長崎の一新聞の記事とはいえ、日露戦争は実はぎりぎりの勝利で、もはやこれ以上の戦費の調達や、将兵の犠牲には堪え得ない日本の現実を見据えた、政治的リアリストとしての面目躍如たる堂々の論を展開している。 正直なところこのようなジャーナリストがかつて存在していたことに驚いている。 政治学者の御厨貴の書評がある。 https://www.tokyo-np.co.jp/article/155712
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