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十六の夢の物語 M・パヴィッチ幻想短編集
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十六の夢の物語 M・パヴィッチ幻想短編集

ミロラド・パヴィッチ(著者), 三谷惠子(訳者)

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十六の夢の物語 M・パヴィッチ幻想短編集

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 松籟社
発売年月日 2021/10/27
JAN 9784879844132

十六の夢の物語

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2022/05/07

読書が一つのインプットあるいは体験だとします。 昨今のインプットあるいは体験は、効率的、網羅性、費用対効果、論理性、アハ体験、腹落ち、3分でわかる、寝ながら学べる、などが求められ重要視されることが多いです。 本書はそのようなものと対極にあります。 セルビア生まれで文学史が専門...

読書が一つのインプットあるいは体験だとします。 昨今のインプットあるいは体験は、効率的、網羅性、費用対効果、論理性、アハ体験、腹落ち、3分でわかる、寝ながら学べる、などが求められ重要視されることが多いです。 本書はそのようなものと対極にあります。 セルビア生まれで文学史が専門の著者の小説である本書では、日本人の我々にはほとんど馴染みのない人名、地名がかなり出てきます。バルカン半島の歴史や地理、宗教の知識も少なければ読書速度は落ちます。 そして小説の物語は理解しにくく、しばしば脈絡がないようにみえ、提示されているように思われた謎は解けません。 通常の読書体験が体に染み付いていると、違和感ーあるいは人によっては不快感ーが感じられるかもしれません。 ですがその違和感が本書の大きな魅力の一つです。 タイトルにもある夢。 寝ている間には色々な夢を見ることがあり、その中にはとても不思議なものがあります。 独特な色使いの世界、知人ではない人の出現とその関わり、物語の散在と飛躍、空間や時間の歪み、生の拡張と死の脱臼。 そういった夢の感触は、覚醒直後に急速に離れていき、その喪失感もろともすぐに失われてしまいます。 本書を読んで、そういう失われた夢が自分にはあったことが思い出されます。またそんな夢や覚醒後の喪失感にまた出会えたようななんともいえない感動、人間世界や人間の認知の可能性や不思議さを感じました。 そういう感覚をこんなに短い文章で人に与えられる著者に出会えたことに感謝です。

Posted by ブクログ

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