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小さい予言者
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 2021/10/21 |
JAN | 9784575244526 |
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小さい予言者
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商品レビュー
4.8
4件のお客様レビュー
表題作「小さな予言者」を含む中編5作 狂ったように一攫千金を夢見て砂金を取り続ける男達、炭鉱王国となり栄えた戦前、その狂騒が覚めた後の令和元年で物語は幕を閉じる。 北海道の歴史は奥が深いですね。 なかなか理解が追いつかないけど、興味深い。 表題作「小さな予言者」は風の又三郎...
表題作「小さな予言者」を含む中編5作 狂ったように一攫千金を夢見て砂金を取り続ける男達、炭鉱王国となり栄えた戦前、その狂騒が覚めた後の令和元年で物語は幕を閉じる。 北海道の歴史は奥が深いですね。 なかなか理解が追いつかないけど、興味深い。 表題作「小さな予言者」は風の又三郎のような少年の話で一番良かったな(^-^)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三部作の最終巻。時代が進み、明治から昭和に至る短編5篇。歴史と人との関わりを、こんなにも豊かに語る作者の力量に、ただ酔うしかない。いずれも中編だが内容はとても濃い。 『ウタ・ヌプリ』 ゴールドラッシュに沸いた歌登。牧場の息子は一攫千金を夢見て出奔するが・・・。 父親との対立、しかしその父もかつては、というところが良かった。 『費府(フィラデルフィア)早春』 鉱物学者で、かつて北海道を訪れ、そこで8年暮らしたベンジャミン・スミス・ライマンは、帰国後、フィラディルフィアで炭鉱を営むが、経営は破綻していた。 北海道から一旗あげようとやってきた青年、マツキチと宿の女将であるミセス・スコットとの心温まるエピソードを挟みながら、ライマンのその後を語る。 『日蝕の島で』 明治29年、枝幸は日食景気で沸いていた。日食観測のためにやってきたデビッド・ドット博士は、運悪く天候に恵まれなかったものの、帰国後に枝幸にたくさんの洋書を寄贈してくれたが、読めるものは誰もいない。玲子は母テルの希望を叶えたくて、英語の勉強のため札幌の女学校へゆく・・・。 『稚内港北防波堤』 稚内にある独特のアーチを描く防波堤。そこに2人の兄弟がいた。彼らはそれぞれに母がいた。兄正の母綾子は、幼い頃父と別れ、数年後、再婚していた父、正太郎に正を引き取りたいと申し出てていたが・・・。 『小さい予言者』 清水範夫が「タクト」と出会ったのは空知の炭鉱町だった。風呂で突然出会い「タクト」は仲間になった。 どこか大人びた、ピアノが得意な少年の本名は明かされない。(タクトは範夫たちがつけたあだ名。)彼はさまざまな予言をして、転校生というのに一度も学校へ来ないままいなくなってしまった。中学生となった範夫は、軍事教練が終わった時、再びあのピアノを聴くが、そこには誰もいなかった。中野先生によって「タクト」のことが語れらる。 80を超えた範夫が再び空知を訪れた時、範夫は「タクト」の予言を思い出す。
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どのお話もよかったのですが、上砂川あたりが舞台になっている表題作の「小さい予言者」、時代背景が三浦綾子の「銃口」で書かれた頃のようで、大変興味深く、いいお話でした。この作者さんの北海道を舞台にした話は、どれも面白いです。もっと書いてほしい。
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