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個人的なことは社会的なこと
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2021/09/24 |
JAN | 9784791774135 |
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3件のお客様レビュー
きちんと言葉にする きちんと伝える きちんと聞き取る 当たり前のようだけれど そこが ますます難しくなってきている そんな気がします そんな「今」だからこそ もっと 読まれて欲しい一冊です 間違いありません (あなたの)個人的なこと は (私の)個人的なこと は (全ての人...
きちんと言葉にする きちんと伝える きちんと聞き取る 当たり前のようだけれど そこが ますます難しくなってきている そんな気がします そんな「今」だからこそ もっと 読まれて欲しい一冊です 間違いありません (あなたの)個人的なこと は (私の)個人的なこと は (全ての人の)社会的なこと に つながっています
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著者である貴戸さんには、不登校経験があるという。現在、不登校の子どものその後の研究をしており、関西学院大学で准教授をされている。 帯には、「不登校」「ひきこもり」「コミュ障」「ジェンダー」「女らしさ」「男らしさ」「子育て」「夫婦別性」「いじめ」「差別」「暴力」等々。興味深い社会...
著者である貴戸さんには、不登校経験があるという。現在、不登校の子どものその後の研究をしており、関西学院大学で准教授をされている。 帯には、「不登校」「ひきこもり」「コミュ障」「ジェンダー」「女らしさ」「男らしさ」「子育て」「夫婦別性」「いじめ」「差別」「暴力」等々。興味深い社会問題、言い換えれば、個々人の生きづらさが羅列されている。 貴戸さんは、P3「ひとりでは生きることさえままならない人が堂々と自己を主張して生きられるように、社会の方をこそ変えていきたい。そのために、身近な問題から出発してそれを掘り下げることで『社会』との接点を発見するような、他者の問題と見えたものをきちんと考えることで自分にも関わりのある問題だと気づけるような、いわば個人と社会との関係性を回復する足がかりになるような社会問題の考え方を探りたい」としている。 この作品は、2013年2月から2021年6月の8年間、東京新聞に連載されていた読み切りコラムをまとめたものだ。P225「本書のタイトル『個人的なことは社会的なこと』は、第二波フェミニズムのスローガン『個人的なことは政治的なこと』からとった」そうだ。著者の確かな願いのこもった作品だった。 読み切りなので読みやすいのだけれど、結構頭を使ったり、自分はどうだろう、と振り返りながら読んでいたら、なかなかに時間がかかってしまった。 弱者に寄り添い、気持ちを受け止めてくれる著者に、何度か救われ、何度か「それをもっと具体的に!」と答えを求める自分がいた。 個人的な問題が社会問題となっているわけだから、そんなのすぐに答えが出ないのはわかってる。特に、不登校やひきこもりは年単位で時間がかかるものだと言われている。それもわかってる。だけど、現場で働いていると、やっぱり答えを求めてしまう。でもそこに答えなんてなくて、結局は「目の前の生徒との対話」が必要なんだと思う。うん、わかっちゃいる、わかってはいる。 最近、「多様性」の弊害が目立つようになってきて、この作品の中にもそういった内容のものがいくつか出てくる。「自由」「個人」となりすぎて、自分のことは自分でしないといけなくて、自分で決めたことなのだからできて当然、できなかったら自分が悪い、みたいな世の中だ。「自分のことは自分で」、もちろんそうなのだけれど、そうじゃないことも「自分のこと」になっている気がするんだ。例えば、共働き世帯とか、ひとり親家庭とか、貧困問題とか。Twitterでちょっとその大変さを吐いてみたら一気に拡散、共感のコメントの中には「働きながら子育てをすることの大変さなんて産む前から分かりますよね?」とか「でも離婚は自分で決めたことですよね?」とかそういったコメントもあって、そこに共感するコメントもあったりして、うん、わかるよ、それもわかるんだけど、ともやもやが募って、結局なんでTwitterを開いたか忘れる。いや、そもそもTwitterを開くことにあまり目的なんて持ってない。本作品は、この”もやもや”の部分を掘り下げてくれたり、言葉にしてくれたりするので、問題の解決はしないけど、「だからもやもやしていたのか!」とそのもやもやの解決をしてくれる。 あと、「それってあなたの感想ですよね?」っていうこのセリフが悪い感じに流行っているのも、多様性の弊害のような気がしてる。この言葉を吐かれると、次の言葉を言えなくなる。それだけ強い言葉だ。あなたはあなたで、私は私、そこに「理解」なんて存在しない、くらいの強さがある。 だけど、こうも考えられる。 この言葉ってコミュニケーションを終わらせちゃう言葉なんだよね。だから、普段のコミュニケーションの中でこの言葉を発した相手はたぶん、「あ、この話もうしたくない」って思って自分を守りたいとか、「うわ、確かにそうだ」と相手に思わせて自分が会話の主導権を握りたいとか、あると思うんだよね。でも実はそこには、ほんの少しの「理解」が入る余地がある。「この話もうしたくない」っていうのは弱さの封印なんだろうし、会話の主導権を握りたいっていうのも強さの誇示、つまりは弱さの封印だ。だから、そこに耳を傾けることができれば、「理解」の幅は広がっていくと思うんだけどね。 まあ、わたしは仕事では幅を広げようと努力するけど、プライベートで一緒にご飯食べてる相手に「それってあなたの感想ですよね?」なんて言われたらおいしいご飯が一気にまずくなるしその場もしらけるから、あんまりその人と会いたくなくなるけど。実際会わなくなったし爆 えっと、何の話だっけ。 そうそう、多様性の弊害についての、個人的な感想でした。随分遠くまできてしまった。 だけど、もしかしたらこんな個人の感想も、誰かの代弁になっているかもしれない。そんな思いを込めて。
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世界で日々起こっている様々な出来事に対して高い関心を持てる人でありたい。 傍観することは加害者の加害行為を助長するということを肝に銘じて生きていこうと思う。
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