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梁の武帝 仏教王朝の悲劇 法蔵館文庫
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梁の武帝 仏教王朝の悲劇 法蔵館文庫

森三樹三郎(著者)

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梁の武帝 仏教王朝の悲劇 法蔵館文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 法藏館
発売年月日 2021/09/10
JAN 9784831826268

梁の武帝

¥605

商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2024/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本書では梁武帝の政治と宗教の問題を詳しく見ていくことになります。武帝は当時としては考えられないほどの善政を行っていました。武帝の仏教的な平和文化路線は明らかに人々の生活を豊かにしました。しかしその善政そのものに国の崩壊の原因があったというのは何たる悲しい皮肉ではないでしょうか。 本書ではそんな武帝の善政と国家の崩壊を詳しく見ていくことになります。上の引用にありましたように、国が滅亡していく様はものすごく悲しくなります。武帝自身も脇の甘さと言いますか、失策がもちろんないわけではないのですがそれでもやはり「歴史のもし」を想像したくなります。 また、今作の主人公梁の武帝は浄土真宗にとっても実は非常に深いつながりのある存在です。そうした意味でも本書はとてもおすすめな作品です。

Posted by ブクログ

2022/05/16

皇帝菩薩として名高い梁の武帝の評伝。1956年刊行の復刊であるが2021年の解説で、現在の研究者によって補足されている。 武帝個人を描写するため、広く六朝時代全体の政治や宗教の特徴を解説している。 著者は、武帝は仏教による国作りという壮大な実験をし、失敗して国が滅んだと最後に結ん...

皇帝菩薩として名高い梁の武帝の評伝。1956年刊行の復刊であるが2021年の解説で、現在の研究者によって補足されている。 武帝個人を描写するため、広く六朝時代全体の政治や宗教の特徴を解説している。 著者は、武帝は仏教による国作りという壮大な実験をし、失敗して国が滅んだと最後に結んでいるが、この総括は議論があると思われる。

Posted by ブクログ

2021/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中国精神史が専攻の著者らしく、仏教道教儒教らの思想的哲学的な解説が重点的に行われており、個人的な興味からは離れていた。 梁の武帝を通じて中国南北朝期の思想の移り変わりを解説している。南朝は貴族政権だったが、皇族は成り上がりの軍人が就くという状態だった。皇帝は貴族の顔色を窺いつつも、自ら辣腕を振るったり寒門出身の実務肌側近を重用したりしていた。貴族は逆に政治から離れることを好み、漢代の儒教一尊から、玄儒文史を兼ねる教養主義へと傾いていった。それも君子は器ならずの言葉通り、専修や窮理ではなく広く浅く実用を考えずの教養主義が主流だった。 梁の武帝が後年帰依した仏教も、儒教のように経世済民を意識したものではなく、人の内心を意識した宗教のため、武帝の治世は寛容で文化の華は開いたが社会的無関心がつきまとうことにもなった。 侯景の乱で実質滅びた武帝の、直接的な敗因は建康へ救援に駆けつけながらも牽制しあい侯景と干戈を交えなかった、諸王の不和だが、それを招いたのは飴と鞭の鞭を行わず諸王の増長を涵養した武帝の性質だった。

Posted by ブクログ

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