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死にたくなったら電話して 河出文庫
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死にたくなったら電話して 河出文庫

李龍徳(著者)

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死にたくなったら電話して 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2021/09/07
JAN 9784309418421

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商品レビュー

3.6

105件のお客様レビュー

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2024/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初美とおなじく、キャバ嬢をしていました。夜の世界に疲れて一旦あがっている今、以前気になって買っていたこの本を本棚から発見し、なんとなく読んでみました。 まず、夜の世界は基本的に社会の闇で溢れています。というか世界の闇が全て集まる場所が夜の世界といっても本気で過言ではありません。夜の世界で学べることと失うことを天秤にかけると圧倒的に失うことの重量が重いです。(キャバクラは特に) そんな中で生きてきた19歳の初美が、社会には闇しかない、生きていく価値はないと感じるのは自然なことのようにも思いました。 だってまだ19歳なのだから。 大学も中退して、社会をまともに見ぬままに夜の世界に飛び込んでしまったのだから。 初美にとって夜の世界は、サーカスの動物の檻のようなものだったと思います。逃げたいけど逃げても行く場所がない、居れば評価してくれる、ある種の居場所。 そんな初美にとっての徳山との出会いは、初美にとっても「救い」に感じたと思います。 「似ている」と感じるのって、話さずとも分かる時が確かにある。そしてそういう直感って、意外と当たってると思います。 なんだかこの人になら、と思える稀有な存在の徳山。だからこそ初美は偏った知識を思う存分に語り、誰にでも言えるわけではない価値観まで、徳山に知ってほしかった。わかってくれるわけじゃなくても、知ってほしかった、自分の内に秘めた黒いものをぶつけたかった。 無性愛者で恋愛感情がなくても、徳山に対する愛情のような執着に嘘は無くて、この人を側に置けるなら身体を差し出すことなんて容易い、と思ったのだろうと。 初美は我が強くて、だけど自分がまだ確立されていなかった。 本当は誰かに支えられないと生きていけなかった。生まれたての子鹿(Lv.100)みたいな。 こんな強くて弱い初美に、徳山はただただ翻弄されたことだと思います。 初美がAと言えば次第にAに寄り、突如Bと言い出せば確かに、とBに寄るような。 徳山自身に考えが全く無いタイプではなかったようなのでイエスマンですらなく、徳山自身の考え方の根本から初美に侵されていく感じ。 (イエスマンは考えが0なので何をかけても結局は0ですが、徳山の場合は100の初美が掛け合わせると100にも200にも1000にもなる。) 初美はそんな徳山を見て、自分に侵されていく徳山を1番近くで感じていて、満たされた。 満たされたことによって欲求がさらに削られていって、最終的に1番強かった死への欲求が浮き彫りになった。 それにさえ自ら着いてくる徳山。“結婚”なんてワード出されたら、さそがし重い。両親に在日の件を話していたのが本当か嘘かはわかりませんが、どっちにしろ徳山と結婚、考えられるか? かといって徳山がどうしておけば結婚できたのに、という答えはありませんが。 初美が壊れたのは、徳山が満たしてしまったから。あんたのせいよ。

Posted by ブクログ

2024/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

キャバ嬢の初美と浪人生の久志の物語。 序盤中盤の物語の面白さに読む手が止まらないけど後半と終わりが肩透かしというかパッとしない。 心中仄めかして心中しないのかいって感じなのとまああのままなら死ぬんだろうなぁと思ってしまう。 初美のやり返しというか表現のうまさが爽快。色んな人々を言いくるめたり論破しているのがスッキリする。 徳山が知らず知らずのうちに初美に影響されていくのがやや恐怖。 初美を悪く言われると全て嫉妬や妬みだと思ってしまう徳山が面白い。こうやって人間って悪い方にハマっていくんだろうなと。 ⚪登場人物 ・徳山久志 21歳。すらりとした顔立ちで背も高く、瞳が潤んで澄んで大きく見える。宅浪。チェーン展開している大衆居酒屋でアルバイトをしている。 ・日浦 細面殺人マシン顔。 ・内場学 顔の大きさからいつも余裕たっぷりに見える。 ・斉藤 アホ。1番年下。 ・形岡容子 大衆居酒屋の正社員。 ・守島 マネージャー。 ・ミミちゃん、山仲初美 キャバクラで働く。19歳。美人。 ・恋、レン キャバクラで働く新人。 ・菅野圭一 徳山の予備校時代の友人。 ・藤倉雄大 徳山の中学時代からの友人。

Posted by ブクログ

2024/08/31

不思議な小説。 「カラマーゾフの兄弟」や「星の王子さま」といった名作で消化不良を起こした自分にとっては、同じ匂いのするストーリーだった。

Posted by ブクログ

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