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変格ミステリ傑作選【戦前篇】
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変格ミステリ傑作選【戦前篇】
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商品レビュー
3.5
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
米澤穂信「米澤屋書店」の自己紹介のところで紹介されていた短篇、浜尾四郎『殺された天一坊』を読むためだけに借りた。これと、江戸川乱歩『目羅博士の不思議な犯罪』だけ読んだ。目羅博士…は多分前に読んだことあるけど、浜尾四郎は初めて読んだわ。存在も初めて知ったと思う。大岡裁きが間違っていたと知った時の苦悩と権力をどうするかというか。まさに今に通じる。ジャニーズ問題もこういうことなんじゃない。外部に言われてやっと動くという。権威に対しての忖度。人間、自分が信じたいものを信じるのだ。裸の王様も同じようなことなのか?この本自体、割と新しいから行間もあって読みやすくなってるし、面白そうだけど、いかんせん、旅に持っていくには厚すぎる。
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(借.新宿区立図書館) 戦前篇ということで時代の雰囲気が感じられる少々変わった作品を期待。確かに時代としてはエロ・グロ・ナンセンスなどや独特の暗さなど感じられるが、中には少々グロ度の大きい作品も。普段から変格ミステリを読みなれている人には良い刺激なのかもしれないが、今の私にはちょ...
(借.新宿区立図書館) 戦前篇ということで時代の雰囲気が感じられる少々変わった作品を期待。確かに時代としてはエロ・グロ・ナンセンスなどや独特の暗さなど感じられるが、中には少々グロ度の大きい作品も。普段から変格ミステリを読みなれている人には良い刺激なのかもしれないが、今の私にはちょっときつかったかも。最後の中国作品一篇と受容史は興味のある人にはいいのだろう。あと漱石・谷崎・川端の作品が取られているのは興味深かった。 それと福岡市の行舟文化という出版社で出している行舟文庫というのがどういう背景で出版活動をしているのか気にはなった。
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戦前の変格ミステリアンソロジー。変格というだけあって、どれもがとことん変な話。だけれど奇妙に魅かれます。現代の知識からしてみれば「そんな馬鹿な」「ありえない」のオンパレードなのですが。よくぞこのようなことを考えついて、大真面目にこんな作品にしちゃったのだなあ、ってことがとにかく凄...
戦前の変格ミステリアンソロジー。変格というだけあって、どれもがとことん変な話。だけれど奇妙に魅かれます。現代の知識からしてみれば「そんな馬鹿な」「ありえない」のオンパレードなのですが。よくぞこのようなことを考えついて、大真面目にこんな作品にしちゃったのだなあ、ってことがとにかく凄い。奇想の詰まった絵空事を存分に楽しみたい一冊です。 何度読んでも江戸川乱歩「目羅博士の不思議な犯罪」は大好き。あまりに素敵な一作。月の綺麗な夜に窓辺でじっくり読み耽りたい一作です。 甲賀三郎「黒衣を纏う人」は変格ではあるけれど、けっこう本格でもあるのでは。奇妙な謎ではあるけれど、一番論理的に筋の通った物語ではありますね。 一番驚かされたのは海野十三「俘囚」。最高に馬鹿馬鹿しくってとんでもない話でした。これはもう笑っていいのか慄いていいのかがわかりません。だけれど語り手である彼女の身になってみれば、これほど恐ろしいことはありませんでした。
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