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文豪と感染症 100年前のスペイン風邪はどう書かれたのか 朝日文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2021/08/06 |
JAN | 9784022650009 |
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文豪と感染症
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商品レビュー
3.7
10件のお客様レビュー
「感染症」を切り口に、100年前の人々の姿をみていくアンソロジー。ウイルスがただ蔓延するというだけでなく、活動の制限、家族をはじめとする人間関係への影響、作家の罹患による執筆の停滞、著名人の訃報。そういったものが折り重なって生ずる、社会全体の不安。 現代と似ていることがとても多く...
「感染症」を切り口に、100年前の人々の姿をみていくアンソロジー。ウイルスがただ蔓延するというだけでなく、活動の制限、家族をはじめとする人間関係への影響、作家の罹患による執筆の停滞、著名人の訃報。そういったものが折り重なって生ずる、社会全体の不安。 現代と似ていることがとても多くて、ウイルス一つでこんなに脅かされる人間社会って、一体なんなんだろうと思ってしまう。 与謝野晶子がどえらい格好いい。
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本書は2021年8月刊行と、コロナ真っ最中の時期のもの。その頃、100年前のスパニッシュ・インフルエンザに関する著作が結構書店に積まれていて、そのうち何冊か購入したが、本書もそんな一冊。やや時期遅れとはなってしまったが、今回通読した。 印象としては、結構いろいろな作家が作品の中...
本書は2021年8月刊行と、コロナ真っ最中の時期のもの。その頃、100年前のスパニッシュ・インフルエンザに関する著作が結構書店に積まれていて、そのうち何冊か購入したが、本書もそんな一冊。やや時期遅れとはなってしまったが、今回通読した。 印象としては、結構いろいろな作家が作品の中でスペイン風邪のことを取り上げていたのだなということ。確かに文壇的には、島村抱月が急死し松井須磨子が後追い自殺するという出来事があったし、日本国内でも患者数2300万人というのだから、本人が感染しなくとも、家族や知人、友人まで含めれば、当時として、ごく身近な疾病として恐ろしさを感じたであろうことが想像される。 取り上げられた作家はみな有名作家であるが、収録作で読んだことがあったのは、谷崎潤一郎『途上』のみ。プロバビリティーを利用した犯罪を取り上げたとして良く知られている作品だが、その中で流行性感冒のことも出てきていたことを、今回再読して思い出した。 志賀直哉『流行感冒』。愛娘が感染しないよう運動会に行くことをやめさせたり、家人や女中たちにも人の多いところ行くことを禁じたりとしていた主人公だったが、禁じたにもかかわらず一人の女中が芝居を見に行ってしまい、さらに嘘をついて行ったことを否定する始末。志賀作品に良く見られるとおり、本作でも主人公は”不愉快”という感情を何回も抱く。正にコロナ禍でも同じような自粛現象があちこちで見られたとおり。 菊池寛『神の如く弱し』。久米正雄が流行性感冒に罹って死にそうになる出来事を巡るモデル小説だが、いくら親しい友人同士とは言え、こういう形で人物造形されるというのは厳しいだろうな、と久米には同情を禁じ得ない。同じく『マスク』では、感染しないようマスク着用を始め万全の予防策を取ってきた主人公であったが、ある時期からマスクをしなくなった。そんなときマスクを着けている男を見て、複雑な感情を抱く。その辺りの心の揺れを見事に描いている。 宮本百合子『伸子』。ニューヨークで感冒に罹った父の看病をしていた伸子であったが、今度は自分が感染してしまう。病気に罹ったときの症状の描写や心理状況が見事に描かれている。作品全体を読んでみたくなった。 他の作品も、当時のスペイン風邪(流行性感冒)に関していろいろと考えさせられる点が多く、100年経っても新たな疾病に対してはそれほど変わるものではないことを痛感した次第。
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感染症をテーマにした短篇集は既に他の出版社からも何冊か出ており、志賀直哉「流行感冒」や谷崎潤一郎「途上」、菊池寛「マスク」辺りが必ず収録されてるイメージです。 本書にももちろん収録されてますが、一編ごとに初心者に分かりやすい解題解説的なものがついてるのが印象的。 また、小説や随筆...
感染症をテーマにした短篇集は既に他の出版社からも何冊か出ており、志賀直哉「流行感冒」や谷崎潤一郎「途上」、菊池寛「マスク」辺りが必ず収録されてるイメージです。 本書にももちろん収録されてますが、一編ごとに初心者に分かりやすい解題解説的なものがついてるのが印象的。 また、小説や随筆だけに制限せず、日記の抜粋や手紙などを扱った文豪もあり、芥川の「友人達に宛てた書簡」、茂吉の「和歌」、秋田雨雀の「日記からの抜粋」など、スペイン風邪の時期をリアルに生きていた彼らの生の声みたいなものが感じられるものもあり、面白かった。 特に雨雀の日記は、島村抱月の弟子だけあって、そのままそれが抱月と須磨子の最後や葬儀の辺りの経緯のドキュメンタリーのようで興味深かった。
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