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数値材料試験 有限要素法によるマルチスケール解析
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数値材料試験 有限要素法によるマルチスケール解析

寺田賢二郎(著者), 平山紀夫(著者), 山本晃司(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 丸善出版
発売年月日 2021/07/26
JAN 9784621306338

数値材料試験

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2023/02/20

 近年、航空機、自動車などの輸送機械や、テニスラケット、ゴルフクラブといったスポーツ道具などに、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic, CFRP)という最先端の材料が使われるケースが増えています。世間では単に「カーボン」と呼ばれ...

 近年、航空機、自動車などの輸送機械や、テニスラケット、ゴルフクラブといったスポーツ道具などに、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic, CFRP)という最先端の材料が使われるケースが増えています。世間では単に「カーボン」と呼ばれるこの材料は、密度に対する強度の比が高い点が特徴的で、軽さと強さを実現できる材料として知られています。  CFRPが軽くて強い性質を有することはご存じの方も多いとは思います。では、その性質が現れるメカニズムはご存じでしょうか?これは、炭素繊維強化プラスチックという名前の通り、CFRPが炭素でできた繊維(もしくは繊維で織られたシート)に樹脂を混合・含侵させることで製造されることに起因します。つまり、材料に作用する負荷を繊維と樹脂で分担して効率よく受け持つことで、マクロなスケールでは高い強度を発揮できるという仕組みになっています。  ここで、マクロスケールという言葉を使いましたが、このような材料学の分野では、材料を組成している物質の振る舞いはミクロスケールで記述され、材料が構成する物体全体の振る舞いはマクロスケールで記述されることが通例となっています。すなわち、物体の挙動をミクロスケールでの現象とマクロスケールでの現象に切り分けて考えるというわけです。CFRPの場合には、繊維と樹脂を別々の相として扱い、それぞれに作用する応力を議論するのがミクロスケール、繊維と樹脂を平均化して一つの材料として扱い、物体全体に作用する応力を議論するのがマクロスケールに相当します。このように、現象をスケールごとに分けて記述し、それぞれのスケール間でのカップリング効果を考慮して解析するアプローチをマルチスケール解析と呼びます。CFRPのような複数種類の材料が組み合わさって構成されている材料を複合材料といい、マルチスケール解析は複合材料の挙動を再現するためにしばしば利用されます。ちなみに、意外かもしれませんが複合材料は身近にも存在していて、コンクリートはまさに砂・砂利とセメントを組み合わせた複合材料の代表例です。  前置きが長くなりましたが、本書「数値材料試験」はマルチスケール解析に関する専門書です。これまでにも同様の書籍は数多く出版されていますが、それらは均質化法など、マルチスケール解析という枠組みの中での一手法を説明したものがほとんどで、本書のようにその枠組みを網羅しているものは少なくとも和書の中では初めての試みと思われます。特に、近年では近似的な手法である均質化法に取って代わるものとして、ミクロ/マルチスケールの現象を連成問題として直接解くアプローチや、ミクロスケールの解析を機械学習・データ同化に基づくサロゲートモデルで代替する方法論などが提案されています。そのような急速に発展している分野において、本書はこれまで提案されてきた手法群を整理するという意味でも、材料学におけるマルチスケール論に対して重要な役割を果たす書籍になると思います。 (ラーニング・アドバイザー/構造エネルギー工学 OMURA) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/3998040

Posted by ブクログ

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