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入門・行動科学と公共政策 ナッジからはじまる自由論と幸福論
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
発売年月日 | 2021/07/15 |
JAN | 9784326550869 |
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入門・行動科学と公共政策
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商品レビュー
3.4
8件のお客様レビュー
https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000107103
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ナッジはGPS装置のようなもの。行きたいところを自分で決め,ルート提示するが,そのルートを選択するか別ルートを選択するかは自由。
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読むに際しては「ナッジ」について概要を知っている方が良いかもしれない(概要も解説しているものの、どちらかと言うとナッジ自体の入門本ではなく、ナッジを公共政策の中で取り扱う際の留意事項に関する入門本と思われるため)。 ナッジが世の中で多く取り上げられる一方で、その弊害(効かない、...
読むに際しては「ナッジ」について概要を知っている方が良いかもしれない(概要も解説しているものの、どちらかと言うとナッジ自体の入門本ではなく、ナッジを公共政策の中で取り扱う際の留意事項に関する入門本と思われるため)。 ナッジが世の中で多く取り上げられる一方で、その弊害(効かない、あるいは効きすぎる)についても議論がされており、それらに応えるという性質も持っている書籍。 ナッジ(というか行動科学全般?)の理念としてFEAST(fun:楽しい、easy:簡単、attractive:魅力的、social:社会的、timely:タイムリー)というものが紹介されており、より詳細な実践の仕方として、初期設定ルール、情報開示、社会規範などについて紹介している。 ここまではナッジ自体の紹介部分だが、後半からは、ナッジを公共政策に用いる際に気にされるべきジレンマ(例えば、ある人が選好していることがその人の厚生を損なう可能性がある際にどれだけ介入すべきか)についても論じている。 結論は必ずしも明確でないように思われるが、最終章やその前の章で述べられているように、透明性が確保された状態でナッジが実施されているのであれば、人々の判断にある程度介入するようなナッジについても問題ないとするのが著者の立場のようである。 著者が採用する作業仮説である「十分に情報を得ており、かつ、さまざまな行動バイアスから十分に逃れられている限りで、私たちは自分自身の幸福度を最もよく判断できるものであると、外部者からみなされるべきである」を満たすかたちでナッジを使うのであれば、行動バイアスを減少させる方向でナッジを用いることを優先し、その上で個人の選好は可能な限り優先させるというというのが、まず最初に目指すべきところなのだろう。 なお、ナッジの透明性を確保するという点について、政策のフィードバックがある程度実施されやすいような政治文化ならば比較的容易にできるのかな、と感じたが、日本でもそのようなことができるのか、は別途考えないといけないなと思った。もちろん、これはナッジに限った話ではなく、日本の政策立案及び運用全般に横たわる議論事項だと考える。
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