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ぼくは川のように話す
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 偕成社 |
発売年月日 | 2021/07/14 |
JAN | 9784034253700 |
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商品レビュー
4.2
45件のお客様レビュー
9歳1ヶ月の娘 6歳1ヶ月の息子に読み聞かせ 絵がひきこまれる 途中の全開きになるページ いい。すごい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『ぼくは川のように話す』はちょっと不思議な題名。 「うまくしゃべれない日もあるさ」とお父さんが吃音のぼくを連れてきたのは大きな川。泡立って、波打ち、渦をまいて、くだける川の流れを指して「あれが、おまえの話し方だ」とお父さんは言う。ぼくに光を与えるその一言の意味が深い。 川の流れも様々。黙りこんでしまいそうなとき、思い通りに言葉が出てこないとき、思い出の川を支えにしていこうとする力強い決意は爽やかな感動。 8歳息子には難しかった様子。でも観音開きのページの美しい迫力には大きく息を呑んでいた。心に留めていてほしい。
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吃音の本を調べていたら、偶然図書館のリストに上がってきた1冊。 カナダの詩人が書いたという。彼も吃音者。 私も吃音持ちである。 だから、彼の描く世界とメッセージに胸が震えて涙が出た。 私たち吃音者は、言葉がスラスラ流暢に話せないことを非常に悔しく思っている。 そして、自分の努力...
吃音の本を調べていたら、偶然図書館のリストに上がってきた1冊。 カナダの詩人が書いたという。彼も吃音者。 私も吃音持ちである。 だから、彼の描く世界とメッセージに胸が震えて涙が出た。 私たち吃音者は、言葉がスラスラ流暢に話せないことを非常に悔しく思っている。 そして、自分の努力ではどうにもならないことを、なんとかしようとしてもがいている。 恥ずかしいから、知られたくない。 だから隠そう。 それは偽りだ。 本当はみんなに知って欲しい。 吃音はこういうものだと。 でも勇気がない。過去に経験した バカにされた瞬間、からかわれ笑われた屈辱的な体験が、素直になる自分に蓋をしてしまう。 もうあんな経験はしたくない。 そんな思いから、、気持ちも行動とどんどん下を向いていく。 曇った表情、気持ちは川に流そう。 主人公が父親と訪れた川を見て、 父親は彼に言う。 「お前の話し方は川のようだ」と。 彼の言う、川は澱みなくスルスル流れているという意味ではない。 川の水をよく見ると、突き出した岩にぶつかり砕け散ったり、枝や高低差を流れて泡立ったりしている。 滞りなく流れているばかりではないのだ。 私たちの話し方も同じようなものだ。 スラスラ話せる時もあるけど、連発で同じ言葉を連続して言ったり、最初の音が言えず詰まったり、伸ばしてしまったり。 あなたのその話し方はおかしくない。 と、人そのものを丸ごと尊重する彼の父親の姿に、とても感銘を受けた。 あとがきの「ぼくの話し方」 の中に、 吃音、それは言葉と音と体が絡み合った、とても個人的な苦労の塊です。 とある。 そうだ。苦労の塊なんだ。 頭では言いたいことがちゃんと浮かんでいるし、口もその言葉の形をしているのに、なぜか音だけが出ない。出せない。言えないのだ。 その言葉、たった一音言うために、10秒、ましてや数分必要とする人もいる。 挨拶ですら、ちゃんと言えるかなと過度に心配して背中に汗をかく始末。 私たちは苦労しながら言葉を出している。 毎回毎回、喉の奥から言葉が出るのを待っている。 そんな吃音者の苦悩と絶叫したいほどの叫びが込められていた。 作者は最終的に、吃音である自分自身を受け入れたのだな。 川のように話す自分でもいいんだと。 これからずっと付き合っていく自分だから。 私も、いつか自分を丸ごと受け入れられるように。
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