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月まで三キロ 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2021/06/24 |
JAN | 9784101207629 |
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月まで三キロ
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月まで三キロ
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商品レビュー
4
151件のお客様レビュー
1.おすすめする人 →エモい気持ちになりたい、地学がすき 2.内容 →地学や宇宙を想像しながら 話が進んでいくエモい短編集。 勉強になりつつ、なんだか切ない気持ちになる。 ゆっくり読むにはちょうどいい本。
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2024.5.24 読了 人生ままならないことばかりだけどちょっとしたきっかけで前を向けることもある。 どのお話もままならないことはままならないまま多少の苦味は残しつつも後味はどこか爽やかで温かい。 大きな起伏はないのに不思議と心揺さぶられる作品でした。 私は『天王寺ハイエイ...
2024.5.24 読了 人生ままならないことばかりだけどちょっとしたきっかけで前を向けることもある。 どのお話もままならないことはままならないまま多少の苦味は残しつつも後味はどこか爽やかで温かい。 大きな起伏はないのに不思議と心揺さぶられる作品でした。 私は『天王寺ハイエイタス』が一番好みだったかな。 ちょっとした謎解きもあってラストも状況は何にも変わらないんだけどなんかホッコリして。 おっちゃんのキャラも魅力的で好きでした。
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月の自転周期が公転周期と一緒のため、月はいつも地球に対して同じ面を向けている。月の裏側を見ることはできない。 そんな天文学の常識を、息子の死を今も引きずっているタクシー運転手の人生に絡めて展開する表題作「月まで3キロ」 海や湖の底にたまった堆積物を円柱状のコアにして採取し、...
月の自転周期が公転周期と一緒のため、月はいつも地球に対して同じ面を向けている。月の裏側を見ることはできない。 そんな天文学の常識を、息子の死を今も引きずっているタクシー運転手の人生に絡めて展開する表題作「月まで3キロ」 海や湖の底にたまった堆積物を円柱状のコアにして採取し、過去の気候変動を調べる研究を対照として、伝説のギタリストだった叔父の過去を浮かび上がらせる「天王寺ハイエスタス」 毎日決まった時間に父が腕をふるう食堂にくるミステリアスな女性との会話から、世界を形づくる素粒子のことを知り、亡くなった母との関係性を再構築する女の子の話「エイリアンの食堂」 などなど、理系的な知識を活かした全六編のミステリー短編集。 すでに単行本で読んでいたけれど、文庫になっていることに気づいて、文庫で再読した。 この本に登場するひとたちは、人生のどこかで躓いた経験があり、今もって心に傷を負っている。表面上はそうは見えなくても、きっかけがあると、その傷がときどき疼く。 読者は作者が示した鍵を手にしたとき、初めて彼らの心の奥底を垣間見ることができる。その鍵というのが、人の心を読み解くということからは全く遠いところにあると思われる、理系的な知識の数々だ。 話の展開を考えてから、それに合った知識を探してくるのか、その逆なのかはわからないけど、見事としか言いようがない。天文学や物理学、地質学など、どちらかといえば数式で表される、冷たくて融通などきかない理数世界の理が、どうしてここまで人間の、ときには脆くて、ときにはしなやかな心の動きを表すことができるのだろう。 個人的に一番お気に入りなのは「エイリアンの食堂」だ。元になるのは素粒子理論だけれど、輪廻転生の思想のこと語っているようだった。しかも物語の中では小学生の女の子にもわかるように話しているので、論理は明快。死生観をこんなかたちで説明することできるのが新鮮だった。 学校で学んだ知識なんて、社会では役に立たない、とか言われがちだけど、学校で学んだ経験っていうのは、やっぱり頑張った分だけ、どこかで人生の役に立つかもしれない。
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