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われらが痛みの鏡(上) ハヤカワ・ミステリ文庫
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われらが痛みの鏡(上) ハヤカワ・ミステリ文庫

ピエール・ルメートル(著者), 平岡敦(訳者)

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われらが痛みの鏡(上) ハヤカワ・ミステリ文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2021/06/19
JAN 9784151814556

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商品レビュー

3.6

11件のお客様レビュー

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2026/03/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

上下巻読了 群像劇っておもしろい。 一人の主人公の物語ではなく、いろんな人間の人生が並行して進み、縦につながり横につながり。思いがけない形で交差し受継ぎ、影響を与え合っていく。その連鎖が物語を動かしていく構造がとても魅力的だった。 とくに印象に残ったのはラウール・ランドラードだ。 破天荒の波乗り男、それだけでも十分に魅力的だが、一番良かったのは彼の未解決な部分だ。 彼は自分の出自の秘密を知るが、それによって救われるわけではない。むしろ、取り戻せない愛情と、許しきれない葛藤を抱えたまま生きていくことになる。その姿がとても人間らしく感じられた。 真実が明らかになったからといって人生が解決するわけではない。理解できても許せるわけではない。その面を書いてくれるルメートルはとても誠実だと思う。 このシリーズでは、人物の選択が時間を越えて影響を残す。 とくに第一作『天国でまた会おう』のエドゥアールの死は、その象徴だ。彼の死は彼自身にとっては解放だったように思えるが、残されたルイーズには「捨てられた」という感情が残り、その傷は消えることがない。 人の選択は本人の物語として完結しても、他者の人生の中では終わらないのだと感じた。 デジレ君も非常に印象的だった。 操縦士、医師、弁護士を名乗っている内は、詐欺師だと理解していた。だが、牧師という役割を選び、説教を楽しんでいる姿からは、人を騙すことそのものを楽しんでいるようにも感じられた。 不思議な行動なのだが、デジレはどこか第一作『天国でまた会おう』のエドゥアールの生存IFのような存在に思えた。もしエドゥアールが戦争で傷を負わず、そのまま生き延びていたら、あのように虚構を作りながら生きる人物になっていたのではないか、と想像してしまう。 いい意味で人間味がない。損得勘定していない。何が楽しいか、何が美しい虚構を生むかが行動原理となっている。似ているではないか。 それでいうとアルベールはガブリエルかな。自分ではしない選択に振り回されていく人生の不憫さ、かわゆいかよ。 あと、女性たちは彼の正体に気づいていたのがすごくいい。しかも「役に立つのだからいいじゃない」みたいな受け入れ方をしているアリス。確かに気持ちの支えにもしてたんだろうけど、並行してちゃんとしたたかさがあるアリス、あなたが最強だよ。 物語の舞台は第二次世界大戦下のヨーロッパだが、ドイツ側ではなく、侵攻される側の視点から描かれている点も新鮮だった。社会が崩れていく混乱や、人々の生活が変わっていく様子が印象的だった。 この作品では、すべてがきれいに解決するわけではない。 それぞれの人物が何かを抱えたまま生き続けていく。 その未解決の感情や葛藤こそが、人間を人間らしくしているのだと感じた。 1作目のエドゥアール君の世界は、寓話のような美しく完璧な物語だった。 2, 3作目ではその系譜につながる、「美しくない」人間の泥臭さと、その中でも生まれる高潔さが見えてすごく良き。とても楽しい3部作だった。

Posted by ブクログ

2024/09/25

<災厄の子供たち>第3部。一部「天国でまた会おう」で復員したエドヴァ-ルとアルベールが住んだ貸家の大家の娘ルイーズが主人公。エドヴァールたちの部屋によくやってきた少女ルイーズ、無口で何を考えているのかちょっと不気味な感じさえ受けたのだが、時は1940年4月、今や30歳になり小学校...

<災厄の子供たち>第3部。一部「天国でまた会おう」で復員したエドヴァ-ルとアルベールが住んだ貸家の大家の娘ルイーズが主人公。エドヴァールたちの部屋によくやってきた少女ルイーズ、無口で何を考えているのかちょっと不気味な感じさえ受けたのだが、時は1940年4月、今や30歳になり小学校の先生をしている。そしてまたもや始まった戦争。またしても登場人物たちの人生は戦争によって翻弄される。 ルイーズ、ルイーズが週に一度手伝う向かいのレストラン店主ジュール、その店に週に一度必ずやってくる老医師ティリオン、徴兵された軍曹ガブリエル、ガブリエルの部下で戦場でさえも抜け目なく賭けをして儲けるラウール、ある時は情報省の役人、ある時は司祭、など変幻自在の詐欺師デジレ、憲兵隊曹長のフェルナンとその妻アリス。実は彼ら彼女らはわずかずつの、あるいは大いなる縁でつながっていて、戦争といううねりのなかでクロスする。 この関係者が一堂に集まって、集結する時間軸、地理軸、この様はみごと。それに戦争の推移が重なるのでよけいダイナミックになり、ルメートルの筆が冴える。 若者たちの未来が開けた最後はよかった。 2020フランス 2021.6.15発行 図書館

Posted by ブクログ

2024/04/25

あのときこうしてたら ああしてたらと、 正しい選択と間違った 選択があったかのよう に、 私たちはあとから思い 返しますが、 どのように振舞おうが けっきょく行き着く先 に大差はないのではと。 フランスの歴史が転換 する激動の時期に、 戦争という極限の状況 下で、 す...

あのときこうしてたら ああしてたらと、 正しい選択と間違った 選択があったかのよう に、 私たちはあとから思い 返しますが、 どのように振舞おうが けっきょく行き着く先 に大差はないのではと。 フランスの歴史が転換 する激動の時期に、 戦争という極限の状況 下で、 すべては必然であるか のように進行する物語。 千年の時を僅か一瞬に 感じるような、 大きな大きな存在から 眺めれば、 大河に浮かぶ木の葉の ように、 私たちは運命という名 の大きな流れに逆らえ ない存在。 極端な喩えをするなら、 静止画とさして変わら ない存在ではないかと。 三部に及ぶ長大な物語 の最初と最後の一文を 読んで、 そんな感慨に耽ります。

Posted by ブクログ

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