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さよならの向う側
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | マイクロマガジン社 |
| 発売年月日 | 2021/06/17 |
| JAN | 9784867161401 |
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さよならの向う側
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商品レビュー
3.7
83件のお客様レビュー
最後に会いたい人は誰ですか? ただし会えるのは、あなたが亡くなったことをまだ知らない人だけ。 …とすると、葬式に出席するような親しい人はダメだし、誰がいるかな?と考えましたが、要はバレなきゃいいみたいで(笑)。 登場人物たちはそれぞれ会いたい人に会いに行きます。 生きるという...
最後に会いたい人は誰ですか? ただし会えるのは、あなたが亡くなったことをまだ知らない人だけ。 …とすると、葬式に出席するような親しい人はダメだし、誰がいるかな?と考えましたが、要はバレなきゃいいみたいで(笑)。 登場人物たちはそれぞれ会いたい人に会いに行きます。 生きるということは、誰かと繋がりがあるということ。 後悔しないように、日々生きていかなくちゃね。
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呑気と見える人々も、心の底を叩いて見ると、どこか悲しい音がする こういう話はほんと弱い、、、 強い、弱いで表すものではないけれど、 それでもやっぱり弱いという表現がしっくりくる
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私は“死”を扱う物語は昔からちょっと苦手だ。 “ちゃんとした自分”を要求されている気がする。 感動しなければいけないという無言の圧力。 でもこの小説はどんな考え方も受け入れてくれるような優しさがあった。 『さよならの向う側』 清水晴木 (マイクロマガジン社) あの世とこの世をつなぐ場所「さよならの向う側」。 そこには案内人がいて、一日だけもう一度会いたい人に会う機会をくれるという。 しかし会えるのはその人が死んだことをまだ知らない人だけ。 なんと!それじゃほとんどの人に会えないじゃないの。 この物語は、そんなさよならの向う側を訪れる五人の死者のお話。 子犬を助けようとして車にはねられて死んだ中学の理科教師の桜庭彩子は、最愛の息子に会うことができた。 四歳の優太は母の死の意味をまだ理解できていなかったのだ。 そうかー、よかった。 旦那さんの宏隆さんがいい人で、だからこそこの三人の未来がずっと続けばよかったのにと思わずにはいられなかった。 若い頃に故郷を飛び出して二十年以上も荒んだ暮らしをしていた山脇浩一は、職人気質の父親に会い本心を知り、わだかまりを解くことができた。 高齢の父親は認知症で浩一の死をわかっていなかった。 おお認知症、そういうこともあるのか。 父の手作りの怪獣の人形を受け取る場面がたまらなかった。 すごくよかった。 お父さんは浩一さんのこと分かっていたのかな。 分かっていたらいいな。 ごめん、と何度も言う浩一さんの気持ちが伝わっていたらいいな。 生まれ変わったら素直な人間になりたいと彼は言った。 私はこの章、一番泣いた。 年上の彼女と一緒に暮らしていた伊勢谷幸太郎は、つまらないことで喧嘩をして家出をし交通事故にあって死んだ。 ずいぶんと精神年齢の幼い男の子だなと思ったら…… 「コータロー」 「ニャー」 猫だった!(笑) すこいぞ作者!(笑) 何回もここに生まれ変わって毎回ニ十歳まで生きる宣言をした幸太郎が可愛い。 遺された紗也香ちゃんが幸せでいてほしい。 アーティストの神楽美咲は、バンドメンバーであり大切な人でもある大倉と会うために変装をする。 美咲の従妹の美樹として大倉と一緒に最後に最高の舞台で歌うことができた。 変装がうまくいってよかったなぁ。 分単位で減っていく残り時間とオーバーラップするように美咲の心の声と歌詞が畳みかけてきて胸がぎゅっとなった。 最後の十秒で大倉が美咲だと気付くところがすごくよかった。 読み始めは、説明しすぎな足し算の文章に戸惑った。 が、ひねくり回していない真っ直ぐでストレートな文章が、逆にこの物語世界の優しさを生み出しているような気がして楽しく読めた。 案内人さんがとてもいい。 神の側の人じゃない、不完全な人間なところが。 案内人さんの優しさが最初から最後までこの物語の底を流れていて、読んでいて包みこまれるような安心感がある。 そんな案内人、谷口健司さんの過去がいよいよ最終章で語られる。 最後に会いたいのは妻の葉子。 でも葉子は自分が死んだことを知っている。 じゃあどうする? 谷口さんは先代から案内人を引き継ぎ、四十年ものあいだ葉子を待ち続けた。 そして、会えた。 「……こんなに、歳を取ってしまいました」 葉子さんがきちんと天寿をまっとうしてここに来たこと、谷口さんの心がずっと穏やかだったこと。 静かなのにとても感動的で、時の流れのスケールのあまりの大きさに圧倒される。 「私は、待つのは嫌いではないんだよ」 だよね。 しつこいほど出てきたマックスコーヒーは、谷口案内人さんが葉子に買って帰ろうとして叶わなかった大切なものだったんだね。 ほんと、どこまで買いに行っていたんですか、って言いたくもなるよね。 それぞれの章の登場人物が少しずつリンクしているのが楽しかった。 中でもレンタルビデオ屋のロックの兄ちゃん。彼の功績は大きいよ。 死を扱ってはいるけれど重くない。 爽やかなそよ風が吹いているような素敵な読後感をくれる小説だった。
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