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囁き男 小学館文庫
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囁き男 小学館文庫

アレックス・ノース(著者), 菅原美保(訳者)

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囁き男 小学館文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2021/06/07
JAN 9784094068481

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商品レビュー

4

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2024/04/15

ちょっと不気味な話が好きなのでとても楽しく読めました。 不気味でどんよりした空気感が物語の後ろにずーっとあるような本。事件そのものもそうですが、常に危うい父子関係、よくわからない近隣住民、おばけ的なものか人怖なのかわからないまま進んでいく感じ。すっきりできない雰囲気がうまく機能...

ちょっと不気味な話が好きなのでとても楽しく読めました。 不気味でどんよりした空気感が物語の後ろにずーっとあるような本。事件そのものもそうですが、常に危うい父子関係、よくわからない近隣住民、おばけ的なものか人怖なのかわからないまま進んでいく感じ。すっきりできない雰囲気がうまく機能している本だな、と思います。

Posted by ブクログ

2021/06/17

父の日におすすめの一冊である。 プレゼントに、というよりは、自身で読むのがいい。 きっと、よい父の日になる。 ジェイクへ  この書き出しで、物語ははじまる。 父から息子への手紙だ。 突然妻を失い、幼い息子と残されて、途方に暮れたシングルファーザーの手紙である。 『きみに話し...

父の日におすすめの一冊である。 プレゼントに、というよりは、自身で読むのがいい。 きっと、よい父の日になる。 ジェイクへ  この書き出しで、物語ははじまる。 父から息子への手紙だ。 突然妻を失い、幼い息子と残されて、途方に暮れたシングルファーザーの手紙である。 『きみに話したいことは山ほどあるんだけど、ぼくらはいつも、面と向かい合うとうまく話ができない、よね?  ならば、代わりに書くしかないだろう。』 (9頁) 父は綴る。 息子が生まれてきた時のこと、妻と息子がすごしている様子、そして、不器用な自分と息子との関係――  ああ、辛いだろうなあ、悲しいだろうなあと、私はいたく同情する。 お父さん――ええと、お父さん、ところで、この不穏な言葉はなんでしょう? 『フェザーバンクで起きたあれこれの出来事について、その真相を。  ミスター・ナイトのこと。床の男の子のこと。蝶のこと。奇妙な服を着た女の子のこと。  そしてもちろん、囁き男のことも。』 (10頁) そして、さあ、描かれるのは、フェザーバンクの地でいなくなる男の子のこと、20年前に起こった事件のこと、 子供に伝えられる歌、常に緊張している父と子、・・・・・・ これだけのことが描かれて、これだけ怯えさせられたのだから、話はずいぶん進んだにちがいないと、一息ついて手元をみれば、まだたった6分の1しか読んでいない。 そしてさらに不穏な出来事は増え、それにつれて登場人物が増え、なのにまだ5分の1、ああ、ようやく4分の1―― 登場人物それぞれの事情、心情、背景を見事に描き、おっかないあれこれを数々起こし、なのに、読者は恐怖こそすれ混乱することなく、読み進んでいける。 みごとな話運びだ。 作者アレックス・ノースはこれが初めての邦訳だが、デビュー作というわけではない。 別名義スティーヴ・モズビーでは既に11冊の著作があり、高い評価を得た作家である。 世の中には、読むべき作家がまだまだいるものだ。 時折ぎょっとしながらの、読みごたえ充分のこの作品、『囁き男』を読まないのは損である。 どうぞ、すてきな父の日を、ぜひ!

Posted by ブクログ

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