アウグスティヌスの愛の概念 新装版

ハンナ・アーレント(著者), 千葉眞(訳者)

• 販売会社／発売会社: みすず書房
• 発売年月日: 2021/05/27
• JAN: 9784622090229

商品レビュー

2025/01/28

1. アウグスティヌスの哲学の多様性
- 異なる思想系列が並存していることがアウグスティヌス解釈における難しさの一因である。
- 複数の理論が同時に存在し、時には矛盾するように見えるが、それが彼の思想の魅力でもある。

2. 神学的教義の影響
- アウグスティヌスの老年期において神学上の教義の持つ拘束が強化されていくことが、彼の思想に与える影響について考察されている。

3. 人生の決定的展開
- アウグスティヌスの人生における重要な出来事が彼の思想の明白な転換を引き起こす。
- 伝記的な視点から、彼の思想がどのように変化したかを理解することが重要である。

4. 愛の問題
- 愛がアウグスティヌスの思想においてどのように位置づけられているか、特に「自己愛」と「隣人愛」の関係性が重要視されている。
- 愛の客観性がどのように秩序づけられ、他者との関係性に影響を与えるかについての考察。

5. 創造者と被造者の関係
- 創造者と被造者の関係は、アウグスティヌスの思想の中で中心的なテーマであり、愛を通じて理解される。
- 被造者は自らの存在を探求する中で、創造者との関係を再確認する。

6. 社会生活と隣人愛
- 隣人愛の概念が、社会生活における人間の相互依存性を強調する。
- 信仰者にとっての隣人の有意性が、どのように社会的な関係に影響を与えるかについての考察。