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祖国(下)
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フェルナンド・アラムブル(著者), 木村裕美(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2021/04/26
JAN 9784309208251

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商品レビュー

4.5

3件のお客様レビュー

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2024/09/01

作者が描こうとした故郷バスクの人々は、悲劇の一時代を生きた普通の人たちだ。テロ活動に身を投じたホシェマリさえ例外ではない。

Posted by ブクログ

2022/04/16

「バスク人の国を作る」ための独立運動盛んな時代のスペイン・バスク地方。家族同然の付き合いだった二つの家は、過激派となった一方の息子がもう片方の父親を銃殺したことで疎遠になった。夫を殺された妻は、20年の時を経て真実を明らかにしたいと願う。夫を殺したのは、本当に彼なのか? 一章が...

「バスク人の国を作る」ための独立運動盛んな時代のスペイン・バスク地方。家族同然の付き合いだった二つの家は、過激派となった一方の息子がもう片方の父親を銃殺したことで疎遠になった。夫を殺された妻は、20年の時を経て真実を明らかにしたいと願う。夫を殺したのは、本当に彼なのか? 一章が5ページ程度と短く、2家族9人のメンバーが代わる代わる語り手となってモンタージュのように20年の出来事を語る。計算された不親切さで、時系列もばらばらなうえ肝心な出来事がなかなか解説されない。少しずつ輪郭がクリアに、年表が埋まっていき、ラストのカタルシスを生み出すことに成功してると思う。 原題のpatriaは故郷という意味もあるみたいだけど、タイトルの意味するものが読むほどに重くのしかかる。故郷への愛がテロリズムを呼び、中立であることを許さない過激性、攻撃せぬ者は同胞であれど敵という理論に結びつき、それ自体をグロテスクな場所に変えてしまう過程が描かれて恐ろしい。 テロリストとなったホシェマリの悔悛。 「謝罪するのは、人を銃で撃ったり爆弾を作動させるよりも、ずっと勇気のいることだ」 総じて面白かった!にしても、チャトと家族が殺されてもなおあそこまで村八分にされなきゃいけない村の閉鎖性とか、民族の中でもルーツが違うことによる微妙な距離感とかおそらく日本人では感覚がつかみにくいところも多かった…。

Posted by ブクログ

2021/12/12

テロ組織に旦那を殺された一家。テロ組織に所属し、服役中の人間のいる一家。普通に見たら、最初の家族は気の毒に。後の家族は村八分。しかしこの物語は逆。先の家族は引越しののち、妻が旦那の墓参りに通うことすら糾弾する。後の家族は英雄扱いで、買い物に行って倍の値段の品物を渡される。スペイン...

テロ組織に旦那を殺された一家。テロ組織に所属し、服役中の人間のいる一家。普通に見たら、最初の家族は気の毒に。後の家族は村八分。しかしこの物語は逆。先の家族は引越しののち、妻が旦那の墓参りに通うことすら糾弾する。後の家族は英雄扱いで、買い物に行って倍の値段の品物を渡される。スペイン人の気質。ワールドワイドな視点を持たず、自分の目で物事を見ずに、周りの洪水に巻き込まれても何とも思わない。リアルな事実に気付いたら、変人扱い。そういう風潮をディスった作品なのかな?とても閉鎖的なお国。しかしサッカーは強いな。

Posted by ブクログ

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