ストーリーのつくりかたとひろげかた 大ヒット作品を生み出す物語の黄金律 星海社新書178

イシイジロウ(著者)

• 販売会社／発売会社: 星海社/講談社
• 発売年月日: 2021/04/23
• JAN: 9784065228098

商品レビュー

2024/09/11

個人的にはある程度創作に関する本を学んだことがある人が読んだほうがいいと思う本。
著者はゲームやイベント向きのシナリオがメインなので、小説や映画とは分野が違うのも大きいと思うのだが、ここで書かれている創作のポイントを鵜呑みにしすぎるのはちょっと危ういかもと思ってしまった。
そういう意味もあってある程度創作に関して知っている人のほうが良いと思う。
15ビートなんかは確かにエンタメ映画ではこれに当てはまるものは多いが、構造が全てここに当てはまるかと言われると違ってるので、過信しすぎるのは良くない。
『アイアンマン』の構造分析、『君の名は』の感情曲線など映画の分析や逆バコのようなものをしたことない人には新鮮さはあるが、ここも個人的にはちょっとズレがある気がした。
ただ、すべてが間違ってるわけではなくて参考になるところもあるのは確かなので、創作に関する著作をある程度読んでから、批判的に読むのが良いかもしれない。
そのうえで自分に使えそうな部分や、ここは自分もそう思うという部分を抽出して強度を高めたりするのが良いと感じた。

2024/02/03

「三幕構成」「15のビート」「感情曲線」の解説部分のみ読んだ。
漫然と映画等を見ていても、特別に意識しないとこうした構成のやり方に気が付かない。
私にとっては、とても有益だった。

2023/06/18

映画の２時間の中で、視聴者に共感を生み、または感情移入させるための物語の構成を、▼三幕構成▼15のビート▼感情曲線などを用い、わかりやすく解説した著書。
明快に理解しやすい分析とそこから見えたハウトゥーはもちろん、イシイジロウ氏がゲームクリエイター・プロデューサーという立場だからこそ語れるビデオゲームのストーリーテリングの見解を述べているものも、クリエーターとして知見を広げるものであり、ゲームつくりに関心を抱いてしまった。
著者の語る、ストーリーテリング≠ナラティブの考え方は納得もいくし、クリエーターとしての立場ではナラティブを創りだすことの難しさにぜひチャレンジしたい。