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ゴースト・ボーイズ ぼくが十二歳で死んだわけ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 評論社 |
発売年月日 | 2021/04/26 |
JAN | 9784566024724 |
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ゴースト・ボーイズ
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商品レビュー
4.3
6件のお客様レビュー
物語の始まりで主人公ジェロームが射殺されるシーンやいじめの場面が続き、辛い物語なのかな、読むの苦しくなるかもと思ったが、途中から主人公がゴーストで登場することで、良い意味で辛さが少し和らいで読み進むことができた。 射殺した側の警官親子も登場するが、射殺したことを除けばいたって普...
物語の始まりで主人公ジェロームが射殺されるシーンやいじめの場面が続き、辛い物語なのかな、読むの苦しくなるかもと思ったが、途中から主人公がゴーストで登場することで、良い意味で辛さが少し和らいで読み進むことができた。 射殺した側の警官親子も登場するが、射殺したことを除けばいたって普通のよい親子である。 差別は普通の人々、普通の生活のなかに、気づかれないままあることもあるのではないかと思った。 表紙絵にも描かれているエメット・ティルやタミル・ライスは実在する被害者だった。 それで思い出したのだけれど、何年か前のテニスの全米オープン決勝で、大坂なおみ選手が彼らを含む7人の被害者たちの名前が書かれたマスクをして登場していた。 日本人でも、かなり前だけれど、アメリカに留学中の16歳の日本人高校生が、ハロウィンの日に訪問した家のアメリカ人から射殺された事件もあった。 異国の人への用心が恐怖になり、差別的偏見となり、悲しい事件となったのだろうか。決して他人ごとではない。 差別はどこにでもあり得る、そして「生きている人にしか、この世をよくすることはできない。」というメッセージを、ゴーストから受け取った一冊だった。
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警官にいきなり銃で撃たれて死んでしまった12歳の少年ジェロームの視点で語る物語。 そもそもの始まりがそんなだし、しかも生きていたときも学校でいじめられる描写があったりもして、読み続けるのがきついかも……と思ったのだけど、ジェロームが、自分を撃った白人警官の娘セアラと交流する(セ...
警官にいきなり銃で撃たれて死んでしまった12歳の少年ジェロームの視点で語る物語。 そもそもの始まりがそんなだし、しかも生きていたときも学校でいじめられる描写があったりもして、読み続けるのがきついかも……と思ったのだけど、ジェロームが、自分を撃った白人警官の娘セアラと交流する(セアラにはなぜかジェロームが見える)ようになり、またほかのゴースト・ボーイズがいることに気づく(そのうちのひとりは、1955年に白人のリンチで殺された実在の人物エメット・ティル)あたりから、ぐっとのめり込んで読んだ。 「変化を起こせるのは生きている人だけ」だからゴースト・ボーイズたちはこの世にとどまり、自分たちの姿が見える人たちと交流して願いを伝えつづける。作者は自分も亡くなった人たちのかわりに語るのだとあとがきに書いている。 ジェローム少年の心のなかに入りこんだかのような訳文もすばらしい。気軽に薦められる本ではないけど、重たいテーマでありながら希望となぐさめもある作品。傑作だと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ぼくの体から血がとめどなく流れている。 12歳のぼくは、警官に撃たれて死んだ。 ・警官の娘セアラにはジェロームが見えている。父さんが好きだった。子どもを撃ったことを受け止められない。 ・ジェロームは学校でいじめられっ子だった。真面目で勉強に励む少年だった。おばあちゃん子で、両親も仲良く、妹のキムのいいお兄ちゃんだった。 ・メキシコからの転校生カルロスはジェロームと友だちになる。しかし、ジェロームに楽しんでもらおうと貸した玩具の拳銃が悲劇の引き金となる。 ・意識的な差別、無意識の差別で殺された黒人の少年たちはゴーストとなって町を歩いている。願いがあるのだ。 〇家族や友人の悲嘆に苦しみ、警官の言葉に怒り、その子どもへの複雑な気持ちにゴーストでいることが辛い。“先輩”から答えをもらうのではなく、なぜ自分は殺されたのか、残された人々にどうあってほしいか、考えていく。 〇セアラがお父さんを赦せて良かったと思う。 〇アメリカの警官について知りたいと思った。 警官24時みたいなテレビ番組は、ちょっと考えながら観ていくようにしたい。
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