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梅原日本学の源流
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梅原日本学の源流

小川侃(編者)

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梅原日本学の源流

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 京都大学学術出版会
発売年月日 2021/04/20
JAN 9784814003136

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2022/12/01

「梅原日本学」と呼ばれる独創的な思索を展開したことで知られる梅原猛のしごとについて書かれた論文集です。 梅原は、柿本人麻呂や聖徳太子、空海などをとりあげ、歴史学の常識に逆らう独自の説を次々に提唱しつづけましたが、その学問的キャリアの出発点は哲学であり、彼自身も生涯にわたってみず...

「梅原日本学」と呼ばれる独創的な思索を展開したことで知られる梅原猛のしごとについて書かれた論文集です。 梅原は、柿本人麻呂や聖徳太子、空海などをとりあげ、歴史学の常識に逆らう独自の説を次々に提唱しつづけましたが、その学問的キャリアの出発点は哲学であり、彼自身も生涯にわたってみずからを哲学者として規定していました。本書の編者である小川侃は、「梅原先生を哲学者として評価する人々、同時に梅原先生を高く評価するとともに、その近くにいた人々と梅原哲学について再度考えてみようではありませんか」と述べています。 ただ本書に収められている論文を読んだかぎりでは、「梅原哲学」と呼ばれるようなものがはたして存在しているのか、やや疑問をおぼえます。井上克人の論文「黒暗淵の面の如く―「哲学者」梅原猛の魅力」では、梅原の標榜する「哲学」には「素人くささ」があると評されています。梅原はたんなる西洋哲学の解釈に飽き足らず、みずから哲学的な思索をおこなおうとする姿勢をさかんに示していたものの、「梅原が自身を「哲学者」と称する際も、自分一人が真の意味での「哲学者」に相応しいという、一人よがりな自負が濃厚に見て取れ」るという、やや突き放したようなことばもあります。 他方、梅原の弟子である日下部吉信の論文「哲学者梅原猛―縄文と森の思想」では、西洋近代の主観性の根底にせまろうとする梅原の態度を、ハイデガーの「存在」へと遡及していく姿勢とかさねあわせて理解するという見かたが示されており、そういう理解のしかたもあるのかと、やや興味を惹かれました。ただ、たとえば梅原の提唱する「縄文人」と「弥生人」の対比などの議論は、ハイデガーの「存在の思索」とくらべるとあまりに類型的な分類にとどまっているというわたくし自身の印象が訂正されるにはいたりませんでした。あるいは梅原の試みたことは、個人的自我の根底に無意識の領域をさぐりあてようとしたユング心理学のようなものだったのではないかという気がしています。

Posted by ブクログ

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