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死者だけが血を流す/淋しがりやのキング 日本ハードボイルド全集 1 創元推理文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
| 発売年月日 | 2021/04/21 |
| JAN | 9784488400217 |

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死者だけが血を流す/淋しがりやのキング
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商品レビュー
3.3
4件のお客様レビュー
ハードボイルド=原尞 自分にとって唯一無二の存在だった彼とともに令和を迎えた日本のハードボイルドは完全に終わってしまった 収集している創元推理文庫だからという理由で買い揃えた 彼を感じる文章がいくつか見つかったらいいな、くらいの気持ちで分厚い文庫を読み始めたが、その最低限の期...
ハードボイルド=原尞 自分にとって唯一無二の存在だった彼とともに令和を迎えた日本のハードボイルドは完全に終わってしまった 収集している創元推理文庫だからという理由で買い揃えた 彼を感じる文章がいくつか見つかったらいいな、くらいの気持ちで分厚い文庫を読み始めたが、その最低限の期待は叶えられた 本音を言うと原尞作品のどの一行目すら超えてこなかったし、彼がどれだけ尽力していたかを再確認しただけだった いずれもミステリとしては読めたが、「ハードボイルド全集の1巻」がこれなのかという感想 甘い汁、夜も昼も、に至っては自論を持つハードボイルド好きの誰もが首を捻りそうな作品 エンタメ小説としては悪くはないんだけど 大沢在昌の解説だけは良し 総合は3.5点で激甘の四つ星
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「死者だけが血を流す」「チャイナタウン・ブルース」「淋しがりやのキング」「甘い汁」「血が足りない」「夜も昼も」「浪漫渡世」収録。ハードボイルドというと私立探偵もの、という印象がありましたが。そうとは限らないのだな、と再認識させられる多彩なラインナップです。そうかこういうのもハード...
「死者だけが血を流す」「チャイナタウン・ブルース」「淋しがりやのキング」「甘い汁」「血が足りない」「夜も昼も」「浪漫渡世」収録。ハードボイルドというと私立探偵もの、という印象がありましたが。そうとは限らないのだな、と再認識させられる多彩なラインナップです。そうかこういうのもハードボイルドなのか。 長編「死者だけが血を流す」はやはり読みごたえずっしり。地方都市の選挙戦を描く物語で、予想はしたけれどどろどろ。いつの時代も政治の世界ってこういうのは変わらないんだ……という印象です。そしてその中で起こってしまった悲劇。なんともいえない物悲しさが後を引きました。 「夜も昼も」がお気に入りです。夢をあきらめかけた女性歌手と彼女の才能を見出したマネージャー。一転してその夢が目前のものとなった時に下された決断。不幸のはじまりを決意した彼女にいつか幸せが訪れることを願うばかりです。
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題名:死者だけが血を流す/淋しがり屋のキング(日本ハードボイルド全集 1 生島治郎) 著者:生島治郎 編者:北上次郎・日下三蔵・杉江松恋 発行:創元推理文庫 2021/4/23 初刷 価格:¥1,500 かつてのパソコン通信Nifty-Serveで冒険小説とハードボイルドフ...
題名:死者だけが血を流す/淋しがり屋のキング(日本ハードボイルド全集 1 生島治郎) 著者:生島治郎 編者:北上次郎・日下三蔵・杉江松恋 発行:創元推理文庫 2021/4/23 初刷 価格:¥1,500 かつてのパソコン通信Nifty-Serveで冒険小説とハードボイルドフォーラム(FADV)を主宰していたくせに、日本のハードボイルドには明るくない。大藪晴彦は沢山読んだけれど、ぼくのリアルタイムハードボイルドと言えば、矢作俊彦、船戸与一、志水辰夫、大沢在昌、逢坂剛、佐々木譲などのどちらかと言えば冒険小説にかぶる人たち、少し遅れて和製チャンドラー・原夌などである。 この日本ハードボイルド全集はそれに先立つ戦後復興期の時代を担う作家たちを紹介する全集と言える。この巻末解説によれば日本ハードボイルドの嚆矢は高城高であると言う。ぼくは北海道繋がりということで、釧路を舞台にした作品の多い高城高はほとんど読んでいるのだが、本全集には彼の作品は含まれていない。 さて、本書は生島治郎の巻である。未だ実家に住んでいた十代の頃、読書家であった母が読み終えた『汗血流るる果てに』の文庫本を楽しんだ記憶はけっこうはっきと残っている。しかし、それとて既に朧ろ。 今日になってこの時代のこの作家の作品を読んでみて、まず驚くのは文章力である。そして今ではあまり書かれなくなったように思う独りの男の生き様であったり、気位であったり、洒落た会話であったり、に驚かされる。もはや現代に存在しないのではないかと思われるハードボイルドの世界は、実は戦後昭和のこの小暗い時代にこそ似合っていたのではないかとすら思われる。 暗闇が未だ恐ろしかった時代。金銭の価値が極度に重宝された時代。戦後復興とともに目立って行く人間の堕落。そのなかで足掻き抵抗する誇り高き生き方をまさぐるような主人公たち。中でも大陸生まれ、大陸帰りの主人公のよるべなさから響き渡る、悲しくも雄々しい心の悲鳴。そういったいくつものかえって新鮮にさえ思わせる味わいが、微熱のような高ぶりとともに感じられる本書は、長短編集である。 本書唯一の長編『死者だけが血を流す』は、現代に通じるような選挙の裏側で暗闘する日本っぽい悪、そして勝負の世界。理想に燃える候補者もいれば、彼を追い払おうとする暗い力学も存在する。今も昔も変わらない汚らしい政治を背景に、ちっぽけな男たちや女たちが打つ一発勝負の博打の行方を、素晴らしいストーリーテリングで描いている。 短編小説では『チャイナタウン・ブルース』と『淋しがり屋のキング』で船舶専門のブローカーである主人公、久須見健三は相当に印象的だ。ヨコハマを舞台に怪しげな海外の船を相手取って食糧や雑貨を調達する仕事であるが、個性的な人物を物語の都度配置し、闇に傾斜した事件を解決に持って行く片足の主人公は、シリーズ化された生島治郎お気に入りの人物らしく、魅力的である。 他にこれがハードボイルド? と思われる不可思議で軽妙な作品も含め、この作家のストーリーテリングが冴える作品集となっている。今となってはなかなか触れることもなさそうな日本娯楽小説史に眠る作品たち。是非、今こそ、良い機会として、彼らを知らぬ現代の読者たちにお勧めしたい確かな作品集である。
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