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人口減少社会の未来学 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2021/04/06 |
JAN | 9784167916817 |
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人口減少社会の未来学
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商品レビュー
3.3
10件のお客様レビュー
編者の内田樹をはじめ11人の執筆者が、現代の日本社会において喫緊の課題である人口減少・少子化の問題について論じている本です。 それぞれの執筆者たちの展開する議論の中身に踏み込むことは避けますが、編者である内田の議論については、それが果たしている役割を明確に理解しておくことが必要...
編者の内田樹をはじめ11人の執筆者が、現代の日本社会において喫緊の課題である人口減少・少子化の問題について論じている本です。 それぞれの執筆者たちの展開する議論の中身に踏み込むことは避けますが、編者である内田の議論については、それが果たしている役割を明確に理解しておくことが必要ではないかと考えます。 内田は、少子化が深刻化することはとうにわかっていたにもかかわらず、われわれが手をこまねいてきたことに注目して、「日本人は「最悪の事態」に備えてリスクヘッジする習慣がなく、そういう予測をすること自体を「敗北主義」として忌避する」という伝統があると指摘します。そのうえで、「日本人というリスクファクターを勘定に入れておかないと適切なリスク管理はできない」と主張しています。 これだけ見ると自己論駁的な主張になってしまうのですが、丸山眞男の超国家主義にかんする議論を参照していることからも明らかなように、そうしたわれわれの思考のクセを眼前に引き据え、自覚することでそこから脱却することをめざさなければならないというのが本意だと思われます。「少子化」に対する提言ではなく、少子化「問題」に対する人びとの注意を喚起することを意図した文章なのですが、ひろく議論が交わされるステージを設置するという、編者のなすべき役割を果たしていると評するべきでしょう。
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(2019/7/2) 読み応えあり。 識者と呼ばれるひとたちが、内田樹氏の声かけのもと、 人口減少社会について文章をよせたもの。 それぞれの観点、得意技から、人口減少を斬る。 いろんな視点が斬新。 同じテーマで11人の文章を読んだから、誰が何を語ったか、 以下の目次を見ても思...
(2019/7/2) 読み応えあり。 識者と呼ばれるひとたちが、内田樹氏の声かけのもと、 人口減少社会について文章をよせたもの。 それぞれの観点、得意技から、人口減少を斬る。 いろんな視点が斬新。 同じテーマで11人の文章を読んだから、誰が何を語ったか、 以下の目次を見ても思い出せないところはあるけど、 特に印象的だったのは、 最悪の事態に備え対策を立てること自体を忌避する文化が日本にはある、 という話し。 いけいけどんどん。 マイナスのことを言うと、士気が下がる、といっていやがる。 そうして突っ走って失敗する事例は多い。 成功する経営者はしっかり対策を立てる。 立てずに行き当たりばったりで行くから、失敗するのだ。 今の国も似たようなものだ。 食べることとセックスすること、という、人間の、動物としての本能の部分が、 AIだの機械化だので「面倒なもの」という範疇に入って、 錠剤と人工授精にとってかわられる、快楽はバーチャルで、、、 実際そんな世の中が来ているようで恐ろしい。 若者はAVで満足しているのではなかろうか。面倒な生身より。 人間が人間であるとはどういうことか、見つめ直す必要があると思う。 それすら考えないでなんとなく生きている人間のなんと多いことか。(ちこちゃん風) イギリスの緊縮財政社会が貧困層をどんどん苦しめている、とか。 若い女性が行きたいと思わない、いや、行きたくないと思う風習の残る自治体に未来はない、とか。 結婚→子ども というモラルが残る以上、人口減少はさけられない、とか。 用もないのに江戸時代を生き残ってしまった武士、現代に生き残っている、役に立たないものを建てる建築家、とか。 やれ経営者目線でものを考えろ、なんていうから、大上段に構えた詰まらん議論が増えた、とか うん、面白い。楽しい。 人口減少社会、少子化は肯定のしようがないが、 また、識者の意見が抜本的解決策になるわけもないが、 なんだか充実した本だった。 20―39歳の女性が95%の子供を出産する、この事実は変わらない。 若いうち産まなくていい歳になって子供が欲しくなっても間に合わないのだ。物理的に。 だから早く産め、とは言えない現代だが、そうしやすい環境を社会が作ることは大事。 年食って自分第一で生きている年寄りは最低だ。絶対そうはなりたくない。 結婚しなくてもどうどうと産める社会、産んだ後は社会で育てる、 そういう努力は必要だよ。 ・序論 文明史的スケールの問題を前にした未来予測 内田樹 ・ホモ・サピエンス史から考える人口動態と種の生存戦略 池田清彦 ・頭脳資本主義の到来 ――AI時代における少子化よりも深刻な問題 井上智洋 ・日本の“人口減少”の実相と、その先の希望 ――シンプルな統計数字により、「空気」の支配を脱する 藻谷浩介 ・人口減少がもたらすモラル大転換の時代 平川克美 ・縮小社会は楽しくなんかない ブレイディみかこ ・武士よさらば ――あったかくてぐちゃぐちゃと、街をイジル 隈 研吾 ・若い女性に好まれない自治体は滅びる ――「文化による社会包摂」のすすめ 平田オリザ ・都市と地方をかきまぜ、「関係人口」を創出する 高橋博之 ・少子化をめぐる世論の背景にある「経営者目線」 小田嶋 隆 ・「斜陽の日本」の賢い安全保障のビジョン 姜尚中
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日本にはプランBを考える習慣が無い。根拠が無い楽観は推奨されている。 どうにもならない状態でないと、変えられない。責任を取りたくないまたは、責任を追及したくない。 新聞、テレビは末期的状態=若者が見ない。 金融経済は、その他大勢の大衆から金を巻き上げるシステム。 ホモサピエンスの女とネアンデルタール人の男の子孫。ミトコンドリアDNAは母性からしか伝わらないが、人類にはホモサピエンスのDNAしか見つからない。核のDNAにネアンデルタール人のDNAがあるということは、男から遺伝したもの。 採集民族は、一日3時間程度しか働かない。 ひとり当たりのGDPが高ければ人口が減ってもだいじょうぶ。汎用AIの活用が鍵。 科学技術力は、期末試験を難しくすれば勉強して追いつける。 日本を動かしているのは空気。人口増減の実態を見れば都市部の増加は高齢者画像化していることが分かる。地方は高齢者も減っている。 東京と地方では、船首と船尾と似ている。どちらも沈みつつある。地方のほうが生き残る確率が高い。 人口減少は政策でコントロールできない。 女性が子どもを産まなくなっているのはウソ。結婚しないから子どもを産まない。晩婚化が原因。女性の初婚年齢が上がった。家族形態の変化。市場化が原因。結婚年齢上昇の原因は、日本の発展の帰結。 縮むことは辛いこと。安易に縮むことは素晴らしいとは言えない。ドイツは移民の出生によって出生率を高めた。ムスリム女性は平均2.6人の子どもを持つ。 財政均衡は新自由主義を進めるためのレトリック。 ニューディール政策とワイマール共和国の政策(デフレと緊縮財政)の違いがナチスを生んだ。 日本独特のコンクリート打ちっぱなし。拡大政策時代の日本の主役。 奈義町の出生率は2.81。他の町のいいことを徹底的に高めて行う。若い女性に好まれない街は、出生率は下がる。都会の人は、仲間はずれは嫌がるが、田舎の役割を押しつけられるのもイヤ。それに答えられなければ、若い女性はこない。田舎は、仕事や自然はある、つまらないから田舎に来ない。
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