文系のためのめっちゃやさしい統計 東京大学の先生伝授

倉田博史(監修)

• 販売会社／発売会社: ニュートンプレス
• 発売年月日: 2021/04/05
• JAN: 9784315523614

商品レビュー

2024/04/20

文系のためのめっちゃやさしい統計

役割
1.身の回りの事象からデータを集めて、意味を一目でわかるようにする　
　Ex.平均値、偏差値 etc.
2.一部のデータから、物事の全体像や未来を予測する　　
　Ex.世論調査、選挙の当確発表など
　→意思決定のツール

世論調査
全国民のあらゆる要素が等しい回答者集団を選び出す→ランダム化
→有効回答率は60%以上が望ましい
Ex.ランダムディジットダイヤリング(RDD)法
：コンピューターでランダムに電話番号をつくり架電→有効回答率が相対的に低い
訪問面接法→対面で正直に回答しづらい　→正直な答えを引き出す回答のランダム化
郵送調査票→時間がかかり、回答者自ら記載するので他者の影響を受けやすい？

　⇔インターネット調査や街頭調査はランダム化されていないため、
　解釈に注意が必要

生命保険
・標準生命表：日本アクチュアリー協会が生命保険契約者の死亡統計から作成　
⇔完全生命表：厚生労働省が国税調査から作成

保険料＝加入者×死亡率/(加入者-死亡者数)　＋保険経費
→保険年数が上がるほど年齢･死亡率が上がり加入者が減るため、高くなる

大数の法則：大きなグループで確率を調べると一定になる
　　　　　→保険が成り立つためには重要

グラフデータ

特性：データの特徴
　　　Ex.平均値　※外れ値があると平均が大きく異なるので注意
　　　　　Ex.フィギュアスケートの採点では、複数の審査員で最高･
　　　　　　　最低点を除いて集計

正規分布：各データが釣り鐘型に左右対称に割り振られている分布(ガウス分布)
ある現象をグラフに描くと正規分布となるとわかっている場合、
グラフの形が正規分布からずれると、何か異常が起きたと推測できる

2023/08/17

大人になじみがある話題を取り上げて統計のごくごく初歩（中学数学の範囲＋α程度）を取り扱っている。内容は子ども向けの「統計ってなんの役に立つの?(子供の科学★ミライサイエンス)」（ベイズ推定まである）のほうが詳しい。少々簡単すぎではないかと感じた。

2023/03/01

文系向けの統計入門書。文系向けとは言え、ちゃんと数学が出てくる。平均、標準偏差、標準誤差、共分散、相関係数の計算を、身近な例でやってみつつ、理解をしようと言うもの。言語教育に特化しているわけではないので、より一般的な例（視聴率や保険料の計算）が多い点は注意。テストの点数の話も出てくるので、そこは分かりやすいか。他の入門向けの本よりもさらに分かりやすいので、何を読んでも、標準偏差が分からない人向け。