道をたずねる

平岡陽明(著者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2021/03/31
• JAN: 9784093801188

商品レビュー

2024/06/26

戦前から現代まで、2世代にわたる男たちの友情と仕事の物語。登場人物が皆まっすぐで清々しく、読んでいて安心感がある。感動の結末。

2024/05/04

住宅地図を作るために日本各地を歩き、家の表札を一軒ずつ書き留める調査員を主人公にした小説。
平岡陽明さん、初めて読みます。あまり上手いとは感じません。ハッとさせる様な表現も無いし、話の持っていき方も何処か素人っぽい。最初はこの本に手を付けたのは間違いだったかな～と思いつつ、読んでいました。しかし、途中からはドンドン惹き込まれて行きました。
登場人物は皆、善人です。そんな話は山ほどあって、またかと思います。大抵は砂糖をたっぷり使った甘さだけで味わいの無いお菓子、そんな物語になります。ただ、この物語では登場人物が単に善人というだけでなく、全員がそれぞれの状況の中で、それぞれの歩幅で前向きに生きていく。そうした姿が、心地良く。
実在する地図会社・ゼンリンの誕生期から全国展開までを描いた企業小説という側面もあります。得てして、ヨイショだらけで嫌らしくなりがちですが、それもあまり感じずに済みました。

2024/05/02

これ良かったなぁ。
戦後、少年たちが交わした約束。そして地図作りという未知なる挑戦に挑む男たち。
実際にあるゼンリンではなくキョーリンという架空の会社を登場させて描いているがテンポよく進んで楽しめた。
今、絆というとどうしても薄っぺらに感じてしまうが、本作の人々には固い絆があった。
良い小説だ。