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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2021/03/23 |
JAN | 9784120054129 |
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商品レビュー
3.7
11件のお客様レビュー
『少年の名はジルベール』 『一度きりの大泉の話』 と読んで、 勝手に大泉三部作と呼んでいるこちらも読み終えた。 前二作がマンガオタク向けの濃い話であるとするなら、こちらはマンガにも興味がない一般人向けの平たい文章となっている。それもそのはず新聞連載されたものをまとめたのだから。...
『少年の名はジルベール』 『一度きりの大泉の話』 と読んで、 勝手に大泉三部作と呼んでいるこちらも読み終えた。 前二作がマンガオタク向けの濃い話であるとするなら、こちらはマンガにも興味がない一般人向けの平たい文章となっている。それもそのはず新聞連載されたものをまとめたのだから。 『ジルベール』よりも両親の話が多くでてきたり大学教授時代の話があったりするのが興味深いが、オタクにとっては面白い話ではなかろう。 気になったのは、かつて使っていたマンガを描くためのペンやトーンといったのものが今は手に入りにくく同じ表現をするのが難しくなっているという。それは一気にデジタル化が進み多くの漫画家がタブレットで描いているため、道具が売れない⇒だから製造されない⇒手に入らないという流れになってきているのだという。 これからはデジタルだということで70歳からタブレットを使って描き始める竹宮先生スゴイ!
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一度だけの大泉の話の後に読んだけれど、この本の連載も出版もそれより前の話。一年後に連載して出版していたら、どんな本になっていたのだろうかと妄想してしまう。 語りおろしとなのだけれど、己の弱点に触れると言うより「この人にこんな風に言われた」という形が多い。一見三人称だけど、一...
一度だけの大泉の話の後に読んだけれど、この本の連載も出版もそれより前の話。一年後に連載して出版していたら、どんな本になっていたのだろうかと妄想してしまう。 語りおろしとなのだけれど、己の弱点に触れると言うより「この人にこんな風に言われた」という形が多い。一見三人称だけど、一人称のような。萩尾望都さんが一人称なのにすごく客観的なのとは別のベクトル。 社会性と人脈と自己プロデュース能力が高い人なのだろうな。格好いい。先生になって教えて欲しいし、学長になって道を示されたい。 精華大学を退職して、これから何を書くのだろうと楽しみになる。腕の力が衰えるからとデジタルを身に付け、どんなものを描くのだろうか。
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読売新聞『時代の証言者』に語り下ろした連載をまとめた本。 竹宮惠子さんのこれまでの漫画人生をまとめられています。 子ども時代から上京までの話。 上京してから、漫画家の萩尾望都さんと会って意気投合し、その後増山法恵さんを仲立ちにして、大泉の長屋で同居するようになったこと。...
読売新聞『時代の証言者』に語り下ろした連載をまとめた本。 竹宮惠子さんのこれまでの漫画人生をまとめられています。 子ども時代から上京までの話。 上京してから、漫画家の萩尾望都さんと会って意気投合し、その後増山法恵さんを仲立ちにして、大泉の長屋で同居するようになったこと。 その長屋が「大泉サロン」と呼ばれるようになり、若い漫画家やアシスタントなどが集まるようになっていたこと。 若い漫画家のなかには『アラベスク』などを代表作とする山岸凉子さんなどもいて、漫画家を志す人たちの文字通りサロンであったこと。 そのなかから既存の少女漫画の枠を越えてたくさんの作品が生み出されてきたのだと感じさせられます。 この、とても満ち足りた状態であるかと思える「大泉サロン」も、竹宮さんの言葉をお借りすれば「萩尾さんに対して嫉妬や焦り、劣等感を感じていた」ことから同居を解消。 才能のある人同士が近接しているのは難しいことなのだなあと感じます。 その後も『風と木の詩』などの作品を世に出されています。当時、少女漫画で少年同士の愛を描くことは無理、載せられない。 ただ、竹宮さんの描きたいという思いを汲んでくれる編集さんと戦略を練って連載に漕ぎ着けたこと、賛否両論ありながらも話題作となったこと。 竹宮さんのターニングポイントとなった作品だと思います。 同時期に、少年漫画へ進出し『地球へ…』を描かれヒットしました。 時が経つにつれて、古典作品を漫画化したり、『エルメスへの道』のようなある意味竹宮さんのオリジナルの物語も手掛けるようになりました。 また、京都精華大学のマンガ学科開設にあわせ教授就任へのオファーがあって大学で教えるようにもなりました。 時代は変わりながらも、そのなかで漫画に対して、必死に、真摯に向き合われてきた竹宮さんの人生を見せていただいたように思います。 個人的に「大泉サロン」のところがいちばん読んで気になっています。 この本では竹宮さんサイドからの話しかわかりませんので、近日、萩尾望都さんの「一度きりの大泉の話」も読んでみたいと思っています。
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