2030年「シン・世界」大全 米中対立から国際秩序、日本のかたちまで、未来はこう変わる

渡邉哲也(著者)

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 2021/03/01
• JAN: 9784198651916

商品レビュー

2022/04/17

中国による国防動員法や中国進出への規制問題を見ていて、国家間のアンフェアな経済政策に対してこのままで良いのかと思っていた。香港の国家安全維持法により一国二制度維持の英中共同声明の取り決めが破られ、ファーウェイ対策も本格化する中、米国による追撃が目覚ましい。渡邉哲也氏の著書で有難いのは、こうした構図を深く整理してくれている所。今回は特に、米中の殴り合いについて。

バイデン政権に変わり親中路線に転じる事が危ぶまれたが、大統領令に手をつける事はできても、議会や法令は容易に手をつけられない。トランプ対抗で纏まっていた民主党も、反中路線は継続。トランプ時代からの国防権限法に基づく各種措置、外国企業説明責任法、半導体輸出規制、ウイグル人権法案、香港自治法案などなど。日米安保に加え、インド太平洋構想、ファイブアイズなどの連携。

今のロシア情勢を習近平はどのように見ているだろうか。著者も書いているが、中国共産党は、会社みたいな組織だ。個人や派閥の影響力を行使しなければ歯車が回らない時に、身内へのパフォーマンスで拡大策を取らねばならない事もある。それだけの権力を握ったならもう良いだろう、とはならない。成長しなければ血が止まってしまうのは、資本主義というイデオロギーに限った話ではなく、共産主義、人間社会そのものが多様な欲を原動力にする限り、そうならざるを得ないのだろうか。悩ましい。

2021/11/22

現在、2021年11月、すでに内容の一部が古くなっている。この手の時事問題を扱った本は、発売後すぐ読まないとダメみたいだ。（笑）

2021/06/25

『#2030年「シン・世界」大全』

ほぼ日書評 Day432

2030、シン、大全…と、最近流行りの書名の3点セット。

流行っているらしいので、図書館で読んでみたが、まあ、ここから想像されるレベルの内容。
ただ、主張内容の如何は置いて、個人的にはコロナ禍のもとで在宅勤務が続く中、朝起きると、PC起動、即仕事のような生活が続き、世事に疎くなっていた感もあるため、香港の話など、頭の整理にはなった。

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