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ウィーン近郊
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2021/02/25 |
JAN | 9784104444113 |
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ウィーン近郊
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商品レビュー
3.4
9件のお客様レビュー
黒川創という書き手の誠実さに触れた思いがした。死者の思い出を胸に、それでも回り続ける世界の中で毅然として生き続ける生者たちの実像を実に理知的・分析的に書き記していると唸る。だが、作品に込められたメッセージ性や就職氷河期の人物の価値観のあり方などが逆説的に、小説的な旨味を出す足を引...
黒川創という書き手の誠実さに触れた思いがした。死者の思い出を胸に、それでも回り続ける世界の中で毅然として生き続ける生者たちの実像を実に理知的・分析的に書き記していると唸る。だが、作品に込められたメッセージ性や就職氷河期の人物の価値観のあり方などが逆説的に、小説的な旨味を出す足を引っ張っているようでどこか落ち着かない。もっと大胆に「嘘」をついて読者をかき回してもいいのではと思う反面、私小説的な素描として読むとまた違った分析が可能とも思われてもどかしい(が、その読みを試みるにはこの作品はまだなにかが足りない)
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日本へのフライトを予定していた西山優介が突然ウィーンの自宅で自死し、妹の奈緒がその収拾にあたる物語だが、領事の久保寺光、カトリック教会の面々、近所の友人たちが巧みなサポートをしてくれる姿に感動した.奈緒は幼い洋を連れていたが、久保寺らが支えてくれる.兄の思い出を回想する奈緒だが、...
日本へのフライトを予定していた西山優介が突然ウィーンの自宅で自死し、妹の奈緒がその収拾にあたる物語だが、領事の久保寺光、カトリック教会の面々、近所の友人たちが巧みなサポートをしてくれる姿に感動した.奈緒は幼い洋を連れていたが、久保寺らが支えてくれる.兄の思い出を回想する奈緒だが、会葬者の前での挨拶は素晴らしい構成だった.杉原千畝のことも出てきたのが意外だったが、ウィーンとカウナスが地理的に近いこともあるのだろう.表紙にあるエゴン・シーレの「死と乙女」を久保寺が鑑賞し、その背景を述べている件も良かった.
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自分が歴史苦手疎いので、読みづらかった。妹の視点で描かれているけれど、どうしても女性の視点とは感じられず…題材はとても興味深いのだけれど… 作者の体験に基づいているらしいので、事実の整理のような形で書かれた感が強かった。
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